2020年
≪宿泊≫
【10-11月】
★静岡県水窪町 【現・浜松市】 ★森町 ★川根本町 【現・本川根町】 ★静岡市葵区 ★山梨県芝川町 ★早川町 ★甲府市 ★長野県南相木村 ★群馬県上野村 ★中里村 【現・神流町】 ★埼玉県神泉村 【現・神川町】 ★秩父市 ★大滝村 【現・秩父市】 ほか
・1日目 自宅―車中泊(静岡・本川根町)
今年は世界中に猛威を振るう大疫病により、3月以降の集落旅行への出発を決断しかねていました。長らく機会を窺っていましたが、新規感染者数が小康状態を保っていること、自粛から消費へと政策が転換されたこと、それに伴い人の動きが活発になってきたことなど国内の趨勢を鑑み、ようやく決心がつきました。 しかし私が集落旅行に赴いている間、罹患者数は急増。帰宅後には複数の自治体そして全国でも新規感染者数の記録を上回るという事態となり、帰宅後も素直に余韻を楽しむ状況ではなくなってしまいました。 一日でも早く、心置きなく旅行を楽しめる日が来ることを願うばかりです。
・2日目 のち 仮泊地―天地―尾崎―上日向―テント泊(本川根町)
この日と8日目に訪れた天地・尾崎・閑蔵・日向といった寸又(すまた)川流域の集落は、2007年に予定を組んでいながら林道のゲートにより訪問を諦めた場所です(当時湯山のみ訪問)。当初はいつか機会があればと楽観的に考えていましたが、2011年の台風で林道が寸断されて以降山肌の崩壊が続き、ここ数年は特に気にかかっていた場所でした。 自転車とテントを頼りにようやくこれらの訪問が叶いましたが、苦労に見合ったぶん達成感もひとしおです。ただ慾を言えば、さらに奥の小根沢小屋・釜ノ島小屋といった林業飯場跡にも訪れてみたかったものです。 余談ですが、ウェブサイト開設に際し考えたハンドルネームの第一候補は、上閑蔵・下閑蔵から名を拝借した「村影
閑蔵」でした。しかし同僚に四字熟語のように読まれてしまったため、現在の人名らしいものになったという経緯があります(URLに “kage-kan”
とあるのはその名残です)。
・3日目 のち(以下11月) 仮泊地―日向―湯山―車中泊(森町)
・4日目 のち 仮泊地―片吹―ナタクマ(刃熊)―貸休渡―浜松市立中央図書館―車中泊(浜松市)
・5日目 仮泊地―三島―山戸金―難場道―中小屋―(沼元)―(薬師)―車中泊(静岡市葵区)
「沼元」は参考にした地形図(不確かですが、昭和47年発行の2万5千分の1地形図「水窪湖」?)に個別で記載があったため訪問したものの、聞き取りによると実際は下方の現住集落(下村)の旧称であることが分かったため、ここではレポートを設けていません。
・6日目 仮泊地―沼平―中ノ宿―椹島―木賊―(二軒小屋)―慣合―テント泊(二軒小屋)
沼平のゲートから二軒小屋までは、およそ26.5q。後にも先にも、これほどの距離を自転車で往復することはもうないでしょう。 ちなみに椹島および二軒小屋は南アルプス登山の拠点で、実は私が高校生の時に訪れたことがあります。当時の私は山岳部に所属し、この時は夏合宿で広河原(山梨・早川町)−転付峠−二軒小屋−荒川岳−赤石岳−椹島といったルートで山行をしていました。およそ25、6年ぶりの訪問でしたが、二軒小屋は日没間近の到達、椹島も下山中の不慮のアクシデントで非常に慌ただしい状況であったため、現地の記憶はほぼありません。
・7目目 二軒小屋―尾盛―吉木―車中泊(本川根町)
尾盛へは、井川(いかわ)駅より大井川鐵道井川線を利用。急峻な山あいをゆっくりと走る鉄道に揺られ、さながら観光気分です。 この路線は元来ダム建設や木材搬出のための森林鉄道として利用されており、その3分の1の行程が橋梁と隧道なのだとか。現在は観光列車として新たな道を歩み、他ではなかなか味わえない風景を楽しむことができます。私もこれまで何度か森林軌道の跡を歩いたことがありましたが、実際にレールの軋む音を聞いたり、車窓から崖下を覗いたりしながら過去に思いを馳せるのも楽しいものです。 また尾盛駅は国内屈指の「秘境駅」で、わざわざ訪れるファンや観光客も多いようです。保線小屋には誰が置いたか駅ノートがありましたが、訪問者の様々な思いを窺い知るのも良いものです。
・8日目 のち 仮泊地―下閑蔵―上閑蔵―旅館にて宿泊(静岡市葵区)
・9日目 のち 宿―八草―濁川―車中泊(山梨・南部町)
・10日目 のち 仮泊地―山中―大間―池平―柿草里―出頂ノ茶屋―車中泊(増穂町【現・富士川町】)
・11日目 仮泊地―池ノ茶屋―(鮎差)―芦安鉱山―南アルプス市芦安山岳館―車中泊(豊富村【現・中央市】)
・12日目 仮泊地―大積寺―大久保―深草―塔岩―川窪(下川窪・上川窪)―車中泊(高根町【現・北杜市】)
・13日目 仮泊地―白土―風石―大平―今泉―萱ノ平―明家―車中泊(群馬・万場町【現・神流町】)
・14日目 仮泊地―叶後―下久保ダム関連(坂原東部・保美濃山東部・保美濃山西部・向平・大仁田・柚木・曲淵・矢納・稲村)―藤岡市立図書館―車中泊(埼玉・吉田町【現・秩父市】)
旧中里村(今泉〜叶後)の訪問を終え次の目的地に向かっていたところ、歩道を歩いていた年配の男性の姿が目に留まりました。村内では話を聞く機会がなかったため、これ幸いとお話を伺うことに。 話をしているうちに分かったのですが、お会いした場所は偶然にも明家(前日訪問)の神社が遷座された場所だったのです。ご厚意で神社の中も見せていただいたことに加え、終始にこやかにお話をしていただいたこともあり、この時は心から男性との出逢い(と、これまでの旅の無事)に心から感謝しました。感謝の気持ちで賽銭も奉納させていただきましたが、後で知るところでは往時は県外からも参詣者が訪れるほど安産に御利益がある神様なのだとか。私もこの先、御利益に与ることがあるかもしれません(?)。 実は前日にも、同じような優しく穏やかな雰囲気の年配の男性にお話を伺う機会ありました。毎度不安の多い旅ですが、このような出会いがあると私も嬉しくなります。優しい方に会うたび、こんな良い気分で旅が締めくくれたらなあと思います。 これまで「かわいいお婆ちゃん」には何度かお会いしまいたが、「かわいいお爺ちゃん」に続けてお会いしたのは印象的でした。
・15日目 仮泊地―合角―道明()―寄国土―滝沢ダム関連(滝ノ沢―浜平―塩沢)―秩父市立図書館―車中泊(静岡)
・16日目 仮泊地―自宅
【12月】
★滋賀県甲賀町 【現・甲賀市】
★三重県海山町 【現・紀北町】
★尾鷲市 ほか
・1日目 のち
自宅―車中泊(土山町【現・甲賀市】)
・2日目
仮泊地―五瀬―滝谷―日向島―車中泊(海山町)
・3日目
のち
仮泊地―樋ヶ谷―落合―須賀利(元須賀利)―又口―車中泊(海山町)
・4日目 (山間部時々)
仮泊地―荒神茶屋―頼母―平谷―尾和田―自宅
昨今の事情により、正月休みの旅は小規模かつ近場で済ませることに。自宅での年越しは12年ぶりとなりましたが、どうも日常の延長のような雰囲気で心がしゃきっとしません。
思えば2020年の元日は、香川の金刀比羅宮(こんぴらさん)に訪れ初詣をしていました。私としては時間を割いて観光地へ寄り道することは稀なのですが、民謡でも歌われる名所で情緒を味わえたことは良い経験となりました。今となっては、あの賑わいは夢であったかのようです。
|