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◆奥向(おくむき)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「動木」(昭和27.10)を使用したものである

所在:紀美野町福井(ふくい)字長尾ほか
地形図:動木/動木
異読み:おくむかい?(電柱札)

形態:川沿いから山中にかけてに家屋が散在する
標高:約130〜250m
訪問:2020年12月

 

 大字福井の西部、梅本川の支流沿いにある。
 町誌の「野上町小字図」によると、小字では黒岩・出水谷中・新田・長尾といった辺りに該当するよう。
 最近の地形図でも複数の建物と谷沿いに水田の記号、山中に果樹園の記号が見られる。このうち水田は上流側で比較的最近まで耕作されていたようで、一帯は明るく開けている。家屋のうち、谷に近いものは既に倒潰(写真4)。移設されたと思われる墓(桐谷家。写真3)がこれを望むように道路沿いに置かれているが、宅地は同家のものだろうか。中間にある家屋(写真15)と高所にある家屋(写真18)はそれぞれ廃屋として残存。さらに1970年代の航空写真ではさらに上部に人家が2箇所見られ、いずれも跡地が確認できる(写真22・29)。付近には果樹園の記号が見られるものの、明かな形跡は分からず山林と区別がつかない。なお山中には複数の炭焼き窯が見られ、往時は製炭も主な生業であったことが窺える。
 また地形図では道は福井の集落から破線の道が1本で描かれているが、実際は谷から分かれる部分までは簡易鋪装の車道が通じる(ただし軽自動車がすれすれで通れるくらいの隘路)(※)。さらに山中へ向かう徒歩道も複数分岐、上部を東西に走る横道も存在しており、現在地の把握がやや難しい。
 なお電柱札には「オクムカイ」と記されているが、実際に用いられている読みであるかは不明。

※ 町誌によると、町道西福井奥向線

◆ 2021年1月追記
 レポート作成当初、集落の読みは電柱札に記された「オクムカイ」を拠り所としていましたが、閲覧者様からのメールにより地元では「おくむき」と呼ばれていることが判明しました
。この場を借りてお礼申し上げます。

 


写真1 谷沿いの道と農業小屋


写真2 谷沿いの道と小屋

写真3 車道沿いの墓(写真4の家のもの?)

写真4 谷に近い宅地の倒潰家屋

写真5 写真4にて。瓦

写真6 同。井戸

写真7 車道終点付近の倉庫(写真4もしくは18の家が利用?)

写真8 水田跡の小屋

写真9 道と水田跡

写真10 水田跡にて

写真11 水田跡の小屋

写真12 水田跡の橋の跡

写真13 本流最奥付近の水田跡

写真14 山中へ向かう枝道

写真15 廃屋

写真16 写真15にて

写真17 同

写真18 廃屋

写真19 写真18にて

写真20 写真18付近の墓(新田家)

写真21 古い電柱

写真22 炭焼き窯跡

写真23 屋敷跡

写真24 写真23にて。何かの貯水池

写真25 写真23にて。井戸

写真26 写真23の付属建物

写真27 写真26の猪目型の窓

写真28 写真23にて。醤油壺

写真29 屋敷跡

写真30 バイク(写真29付近)

写真31 炭焼き窯跡

 

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