◆大平(おおだいら)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「十石峠」(昭和36.6)を使用したものである
所在:上野村楢原(ならはら) 地形図:十石峠/十石峠
形態:山中に家屋が集まる 標高:約1,080m
訪問:2020年11月
大字楢原の北東部、楢沢集落の北側にある。
楢沢での聞き取りによると、分かるもので3軒。昭和40年頃から45年頃までの間に1戸となる。その後10年ほど暮らし、鬼石町【現・藤岡市】へ転出し無住となったとのこと。主な生業は養蚕で、蒟蒻芋も少々。住民が耕耘機を用いて、産物や生活物資を運搬していたのを覚えているという(現在の車道ができる前)。さらに無住となったのち、農協の主導で当地に高原野菜の圃場が整備された。5組がこれに参加したが脱落が続き、1組のみがしばらく続けていたという。
地形図上では楢沢方面および須郷方面より車道が通じているが、訪問は前者より。最近の地形図には記されていないものの、現地まで車道が通じている(圃場整備の際に開鑿されたものか)。
集落では1棟の倉庫と広い農地跡が見られた。過去の航空写真より、この倉庫が建つ場所は最後の1軒の宅地付近と思われる。倉庫付近から西に向かって横道が通じており、谷の水源のような場所(写真4)まで通じている。
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