2004年3月刊行 (A5版、398頁)
![]() 装画:熊楠自筆ノート「本草綱目抜書」より「寓類」図。なお、裏表紙は「和漢三才図会抜書」より熊楠筆写「庚申三猿」図。 |
「南方熊楠考・ロンドン長期滞留の謎 −生死の漂泊を思念−」
「南方熊楠の和文論文の役割 −和文論文外部記憶装置説の試み−」
「新種ぎらいの分類学−南方熊楠の変形菌研究」
「南方熊楠と世界の環境保護運動−坪井正五郎・大野雲外宛「神社合祀反対意見」を中心に−」
「南方熊楠と朝鮮 −今村鞆との関係から−」 [公開] <1> * 著者名の三字めは[香+曷]
「南方熊楠の今昔物語集 ―説話学の階梯・大正篇 V―」
「南方熊楠日記・1919(大正8)年1-4月」
「課余随筆巻之八目録」
「南方熊楠・三田村玄龍往復書簡書簡 付・『日本及日本人』掲載、『全集』未収録文」
「小畔四郎宛南方熊楠書簡 −第三回・1928年(下)−」
「『続々南方随筆』草稿中の未発表原稿 II」
「サンフランシスコにおける南方熊楠」
「熊楠宛中村古峡書簡 補遺」
南方熊楠関連近著紹介」 [公開] <2>
「「研究者指向の南方熊楠菌類データベース」
「熊楠、牧野富太郎往復書簡にみる植物」
「南方熊楠と菌類学者原摂祐」
「南方熊楠未公刊英文論文草稿−「タブー・システム」及び『ネイチャー』関連−」
南方熊楠邸蔵書目録刊行のご案内 [頒布開始 2004. 9.21]
I は論文の部。 牧田は、熊楠のロンドン時代長期滞在の背景に、自らの精神状態に対する不安とそれを乗り越えようとする覚悟があったことを説く。 雲藤は熊楠の英語と日本語での著述活動の意味の違いについて、新たな理解を提示。 田村は、熊楠が変形菌研究において個々の新種発見よりもその全体像の解明を目指したことを、書簡を元に分析。 武内は、これまで注目されてこなかった坪井・大野宛「神社合祀反対意見」の内容から、熊楠が海外での自然保護運動に関心を持っていたことを明らかにする。 趙恩馤*(ちょう うね)は、朝鮮民俗に関する今村鞆との交流を検討。 小峯は熊楠の今昔物語読解と説話比較研究を探求する連載。[* は{香+曷}]
II は新資料の翻刻・紹介。 「南方熊楠日記・1919(大正8)年1月〜4月」は、1915年以降が未公刊となっている日記の一部を補うもの。 「『課余随筆』巻之八目録」は前号に引き続き、若き日の熊楠の抜書の内容を紹介している。 「南方熊楠・三田村玄龍往復書簡」は江戸文学、「小畔四郎宛熊楠書簡・1928年後半」は粘菌研究に関する重要資料であるそれぞれの書簡の翻刻。 「『続々南方随筆』草稿中の未発表原稿 II」は、前号に引き続き、邸内調査の結果として発見された草稿資料の翻刻である。
III は報告など。 「サンフランシスコにおける南方熊楠」は、熊楠の足跡に関する新しい発見を紹介。 「熊楠宛中村古峡書簡 補遺」は、第5号掲載の「中村古峡と熊楠 −資料と解題−」の後で発見された追加資料。 「南方熊楠関連近著紹介」では、ここ二年間に出版された三冊の熊楠関連書籍を紹介している。
IV は横組みの論文と資料紹介。 岩崎・田中・萩原は、熊楠の菌類図譜を例に取りながら、熊楠資料に関する画像データベース構築のための方法と問題点を提示する。 土永は、未公刊資料である南方熊楠と牧野富太郎の往復書簡の翻刻と併せて、そこに登場する植物の詳細な紹介を行っている。 郷間は、原摂祐との交流を通じて、熊楠の菌学研究の新たな側面に光を当てた。 「南方熊楠未公刊英文論文草稿」は、南方邸資料の英文論文草稿を紹介している。
(文責・編集部)
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