2006年3月刊行(A5版、394頁)
表紙挿画:熊楠日記1887年より |
「南方熊楠のマンドラゴラ研究―その研究史上の位置―」
「孫文と南方熊楠 ―文明の衝突と越境、そして対話―」
「ジャッカルと日本犬―イヌの祖先をめぐる問題―」
参考資料 「野干はジャッカルか」―全集未掲載熊楠書簡
「神社合祀反対運動における神社林と入会林―原田健一氏の所論によせて―」
「神社林と入会について―武内善信氏の所論によせて―」
「南方熊楠の今昔物語集―説話学の階梯・昭和編―」
「南方熊楠辞 ―『和漢三才図会』へのアナーバー時代書き入れ―」
「西面欽一郎・寛五郎宛書簡」
「南方熊楠日記・1919(大正8)年9-12月」
「課餘随筆巻之九目録(下)」
「小畔四郎宛南方熊楠書簡 −第五回・1929年(下)−」
「南方熊楠の未発表原稿・拾遺 附 雑誌掲載、『全集』未収録文章」
上田正昭 [書評]松居竜五・岩崎仁編『南方熊楠の森』
川島昭夫 [書評]松居竜五・田村義也・中西須美編訳、飯倉照平監修『南方熊楠英文論考[ネイチャー]誌篇』
神田英昭 [書評]橋爪博幸著『南方熊楠と「事の学」』
南方熊楠邸の調査について
『国文学』特集「南方熊楠―ナチュラル・ヒストリーの文体」刊行、『フロント』誌特集、NHK名古屋および豊中市の文化講座、南方ゼミナール、ゲスナー賞、科博展覧会、ワタリウム連続講演会など
「南方熊楠と博物学者白井光太郎・承前」
「南方熊楠の学問分野の重心移動」
I は論文の部。 田村は、熊楠の『ネイチャー』誌掲載論文を研究史の上で問い直した。 武上は、近代中国の父孫文と熊楠の交錯点を広範に探求した。 志村は、全集未収録だった熊楠の書簡が雑誌掲載されていたのを発掘し、その背景を丹念に検証。 武内は、社会史的に神社合祀政策を論じた前号原田論文について歴史学の立場から詳細に検討し異論を呈示、これに対する 原田の反批判も同時掲載。 小峯による熊楠の今昔物語研究の長期連載は昭和編となる今号で大団円を迎える。
II は新資料の翻刻・紹介。 「南方熊楠辞」は、アナーバー時代に座右にあった『和漢三才図会』に流麗なかな文字でしるされていた、この書物をめぐる熊楠の感傷的な追憶。 「西面欽一郎・寛五郎宛書簡」は、神社合祀反対運動の有力な協力者へ宛てられた重要史料。 「南方熊楠日記・1919 年9月〜12月」は、前号に続いて、1915年以降が未公刊となっている熊楠日記の翻刻。 「課餘随筆巻之九目録(下)」は、熊楠の読書ノートを紹介する連載の最終回で、『吾妻鏡』と『大日本商業史』が中心となっている。 「小畔四郎宛南方熊楠書簡・1929年後半」が多数の図とともに伝える熊楠の変形菌研究は、その頂点に達した観がある。 「南方熊楠の未発表原稿」は、熊楠の没後残されていた未完論考群。熊楠生前に雑誌掲載されたが『全集』に収められなかった諸論考も附す。
IV は横組み論文の部。郷間は、熊楠と白井光太郎との関わりを追った論考の完結編。 雲藤は、熊楠とはそもそも何を研究した人なのかという問いを立てる。
(文責・編集部)
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