◆鷲見(わしみ)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「敦賀」(昭和26.9)を使用したものである
所在:長浜市余呉町鷲見(よごちょう―)
地形図:中河内/敦賀
形態:川の合流部に家屋が集まる
離村の背景:ダム建設
標高:約280m
訪問:2011年6月
町の北部、高時(たかとき)川上流右岸にある。丹生(にう)ダムによる水没予定地。
町誌によると、奥川並・針川・尾羽梨に続き集団移転を行う予定であったが、営林署の予算不足により共有林の売却ができず、住民の移転資金が確保できなかったために計画は頓挫してしまったという。当時昭和46年、18戸73人。のち小原地内にダム建設が計画され、離村に至った。
集落は高時川とその支流との合流部の緩やかな斜面にあったようで、支流の両岸には遺構がいくらか見られる。古い地図にある寺院の特定はできなかったが、支流右岸にある竹藪の付近か。
HEYANEKO氏の調査によると、集落には丹生小学校鷲見分校(のち冬季分校)があり、昭和49年休校、同54年閉校。
なお大字鷲見は近世の伊香郡鷲見村。明治22年丹生村(のち余呉村→余呉町)の大字となる。明治13年20戸86人昭和53年15戸49人。八幡神社・稲荷神社・浄土宗西念寺があった(「角川」より)。
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