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◆初神(はつかみ)



※ この地図は、内務省地理調査所発行の1/50,000地形図「土淵」(昭和21.11)を使用したものである

所在:釜石市橋野町(はしのちょう)
地形図:能舟木/土淵
形態:川沿いに家屋が集まる
標高:約570m
訪問:2019年11月

 

 橋野町の北東部、初神沢(鵜住居(うのすまい)川支流)沿いにある。遠野から大槌に通じる大槌街道(和山(わやま)街道)に沿う。
 最近の地形図でもいくらかの建物が記されているが、現存するものは小屋などが数棟。また後年になり集落の北東側に何かの施設が設けられていたようだが、現在は管理されていない。右岸の小高い場所には神社がある(写真16)。
 赤柴で伺った話では、離村は20年以上前ではないかとのこと。往時は和山一帯では炭焼きを生業としていたという。水田はなかった。
 なお「和山」は、赤柴和山・初神・上台一帯の広域名称としても用いられる(聞き取りより)。
 資料『釜石市文化財調査報告書』によると、当地には橋野小学校和山分校があったとのこと。1970年代の航空写真から、写真10の場所がその跡地であると思われる。以下は主な沿革。

 明治25.8.12  (交通不便のため就学免除地となる)
 明治37  和山分室設置
 大正6.4.1  和山出張授業所設置
 昭和3.4  移転。校舎新築
 昭和13.4.1  和山分教場となる
 昭和24.4.1  和山分校となる
 昭和46.3.31  閉校

 また昭和13年頃の居住は6戸。及川・小笠原・及川・小笠原・藤原・佐々木の各氏で、このうち藤原氏は帝室林野局和山事業所主任、佐々木氏は教員。刊行当時(平成6年)では、及川家1戸のみが居住。星の宮神社は同家により管理されていた。
 昭和38年9月22日、東北電力により和山地区に電気導入。ただし初神では昭和24年に旧陸軍より払い下げられた発電機を用い、農家3戸の共同で水力発電を行っていた。しかし設備は不十分であったため、多くの電力は賄えなかったよう。

 


写真1 屋敷跡

写真2 小屋

写真3 瓦

写真4 初神沢の橋梁(砂場(すなば)1号橋)

写真5 屋敷跡の一部(及川家)

写真6 写真5付近の農地跡

写真7 屋敷跡

写真8 写真7の一部

写真9 消防車輛。「釜石市消防団」とある

写真10 学校跡?

写真11 写真10にて

写真12 初神林道

写真13 小屋

写真14 何かの施設跡

写真15 何かの施設跡

写真16 神社

写真17 
上台との間にある石塔。「三峯山/慶應三卯/十一月?吉日」とある

 

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