TOSS-TWO-WAY/小学校/音楽/けんばんハーモニカ/1年生
                         紀州教育サークル 寺上 円女

(4)けんばんハーモニカのつまづきはとなり同士で

     石 川 裕 美  (教育技術の法則化〈2〉P.91-P92/1985)

 けんばんハーモニカは、けんばんをひいて、音を出すため、指がスムーズに動くかどうかで、大きく差がついてしまう。かんたんな「ド」を押さえることでも、つまづく子に早くから手だてをすることが大事だと思った。

〈原則〉 責のとなり同士でひんぱんに見合い、できたかどうか確認する。

(1)「ド」のいちに親指があるか。

〈指示〉 となりの人は、正しくおけてますか。

 それぞれが、自分でもやってみて、なお、となりの子を見る。できている子は、できていない子に、自然に注意できればいい。できなかったら、子どもの反応により、個別に、教師が見ていく。

(2)「ド・ド・ド」とひくとき

〈指示1〉 右側にすわっている人がひきなさい。

〈指示2〉 左側の人は、となりの人のをよく見ていましょう。

 「いち・に・のさん」でひいてみる。こうすると、音は、半分の量になるので、うるさくないし、また、音の乱れもわかる。

〈指示3〉 となりの人がひけたという人、手を上げなさい。

 自分が手を上げるより、となりの子の方が正確に伝わることがある。手を上げなかった子のとなりの子をよく覚えておく。記録した方がいいだろう。

〈指示4〉 交代します。左側の人がひきます。右側の人は、よく見ていましょう。

 同じようにひく。

〈指示5〉 となりの人がひけたという人は手を上げなさい。

 また、手を上げない子のとなりの子を覚えておく。

〈指示6〉 今から、練習をしなさい。先生が、前に立ったら、やめましょう。

〈指示7〉 できない人は、となりの人、教えてあげましょう。

 いっせいに、プカプカやりはじめる。

 そこで、さっき覚えていた子の所をまわり指導する。となりの子が、まめに教えている所は、そばにいって「じょうずになってきたね」と一声かけていく。1回りして前に立ち、また、一せいに、ひいてみる。

 一斉にばかりやっていると、全くやらない子、あきらめてしまう子が多くなる。となり同士見合うと、少しでも練習の回数は多い。

 練習時間をわずかでもとると、じょうずな子は好きなようにひいて楽しんでいる。いつも教師主導だとひける子があきてしまうので、少し時間をとると満足する。その間に、つまずく子の指導をしている。

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