◆古室原(こむろばる)
※ この地図は、内務省地理調査所発行の1/50,000地形図「八方嶽」(昭和22.4)を使用したものである
所在:日田市中津江村栃野(なかつえむらとちの)
地形図:鯛生/八方ヶ岳
形態:川沿いの斜面に家屋が集まる
標高:約310m〜330m?(水面は約330m)
訪問:2023年11月
大字栃野の東部、津江(つえ)川左岸にある。現在は下筌ダムの人造湖(蜂の巣(はちのす)湖)に水没。
中村地区より、湖面に向かう道を伝い訪問。この道は昭和24年の航空写真には見られないが、同45年のものでは明瞭に確認できる。これは付替県道と旧道を結んでおり、ダム工事のために開鑿されたものだろうか。
現地では宅地は確認できなかったものの、湖面から現れた石垣のほか、水没地を免れる尾根上には墓地が見られた。墓地では、中原氏・〓野氏(※)の名を確認。
村誌によると、移転者は8戸55人。水没は住家8・非住家10、田23反・畑4反となっている(面積は見込み)。
また資料『松原・下筌ダム建設工事に伴う集団移転等に関する調査』によると、水没は住宅8棟・倉庫6棟・工場1棟などとなっている。
しもうけ館(松原ダム・下筌ダムの情報施設)の展示によると、移転者は10戸58人。
なお読みは、同館での聞き取りおよび村誌の小字一覧表より(ただし表記は「小室原」)。
※ 〓は木へんに久。「瘁v
|