戻る 前へ 次へ 市町村選択ページへ 都道府県選択ページへ トップページへ

 

◆小村(おむら)



※ この地図は、内務省地理調査所発行の1/50,000地形図「八方嶽」(昭和22.4)を使用したものである

所在:日田市中津江村栃野(なかつえむらとちの)
地形図:鯛生/八方ヶ岳
形態:川沿いに家屋が集まる
標高:約320m?(水面は約330m)
訪問:2023年11月

 

 大字栃野の東部、津江(つえ)川左岸にある。現在は下筌ダムの人造湖(蜂の巣(はちのす)湖)に水没。
 宅地は水没しているものの、集落後方から宮田地区に続く段々の農地跡が水面から現れている。旧版地形図に記されている学校は野田小学校で、県道寄りに移転したが現在は閉校している(校舎は工房に転用)。
 なお当地のすぐ西に小さく突出した尾根があるが、この南西斜面には「蛇尾山地蔵尊」がある(写真3)。解説板によると、小村集落内に300体ほどあった御大師像のうち、集落の水没に際し120体ほどを尾根の山腹に移設、しかし劣化や平成28年の熊本地震などにより管理が難しくなり、これらを保護し、後世に残すべく山腹からさらにこの地に移設したという。
 村誌によると、移転者は13戸57人。水没は住家13・非住家21・学校1・発電所1・社寺1、田10反・畑5反となっている(面積は見込み)(※)

 また資料『松原・下筌ダム建設工事に伴う集団移転等に関する調査』によると、水没は住宅13棟・倉庫6棟・工場1棟・社寺1棟などとなっている。
 しもうけ館(松原ダム・下筌ダムの情報施設)の展示によると、移転者は13戸56人。
 なお読みは、同館での聞き取りおよび村誌の小字一覧表より。

※ しもうけ館の展示や『松原・下筌ダム建設工事に〜』では、発電所の所在は下鶴となっている

 


(写真1 ダム堰堤)

写真2 集落跡を望む(写真中央奥)

写真3 水没地を望む

(写真4 蛇尾山地蔵尊)


(写真5 写真3移転前の安置場所のひとつ)


写真6 往時の小村・下鶴
長瀬の航空写真(以下しもうけ館にて)


写真7 往時の集落の風景

写真8 野田小学校

 

戻る 前へ 次へ 市町村選択ページへ 都道府県選択ページへ トップページへ