◆下七尾(しもななお/シモナロー)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「鰍澤」(昭和27.8)を使用したものである
所在:富士川町小室(こむろ)
地形図:鰍沢/鰍沢
形態:山中に家屋が集まる
標高:約520m
訪問:2009年8月
戸(と)川右岸、現在の戸川レジャーセンターの向かいの山中にある。
家に訪れていた方(昭和12年生まれ)の話では、現在常住の世帯はないが、3軒は人の出入りがあるという。1軒はこの方の家で、今もほぼ毎日通い山仕事の拠点にしている。犬もたくさん飼っているが、いつもここに置いているのだそう。限りなく常住に近いといえる。別の1軒は、他地域の人が別荘として使っており、もう1軒も借りているもの。覚えている範囲で、9軒の家があった。寺院は宗林(そうりん)寺で、跡地も教えていただいた。
なお上七尾・下七尾・平清水を併せた「平尾(ひらお)」という呼び名がある。
以下町史より引用。
10軒の農家があったが、現在5軒残っている。養蚕が主業だが、1軒は水田をつぶして牛舎を建て、牛を数頭飼育している。
住んでいる人の話によると、ここの先祖は昔戸川を隔てた向かいがわの山の、頭部の「池ノ平(イケンテーラ)」に住んでいたが、後に川沿いの「下平(シモンテーラ)」に下り、さらに現在地に登って来たもので、今なお「池ノ平」には墓地と耕地が残っているといわれている。
七尾明神社と宗林寺があるが、宗林寺はいつか廃寺となった。
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