10月に入って、すっかり晴れ上がった空の下、南方邸の庭はすっかり秋めいていました。いつのまに増えたのか、庭一面にヒガンバナが咲き乱れて、鋭い赤さが眼につらいほどです。
アゲハチョウが二羽、ずいぶん長いこと一緒になって、木々の間を舞っていました。
ミカンの木の根元のヒガンバナのところまで降りてきても、もつれ合ったまま羽を休めることがありません。
相手のいないクロアゲハは、カメラの前でゆっくりとポーズをとってくれました。ミカンの木も多いこの庭では、いろんな種類のアゲハチョウを眼にします。
新書庫前のニワザクラの根元に群生しているヒガンバナ。
後ろを向くと、庭の奥の方までヒガンバナでいっぱいです。
相変わらず蚊が多いので、虫除けスプレーはかかせません。でもこぼれ落ちる木漏れ日には、もう夏の強烈さはなくなりました。手前は資料撮影のため邸を訪れた安田さん(南方熊楠資料研究会)が蚊と格闘しているところ。
山のように積み上げられた熊楠宛来簡(灰色の中性紙キットボックスに納めてある)の調査を続ける邸管理人の橋本さん。今回の被写体は美しいものばかりでした。
写真:2003年10月2日、南方邸にて。撮影:田村義也
新書庫前のニワザクラは、当初はユスラウメとしていたものです。当研究会生物班の検討結果を受けて、これを訂正致します。(2004. 3.16)
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