皆地いきものふれあいの里(田辺市本宮町皆地)


これは、 こんなビオトープはあかんやろ!のコーナーで取り上げた場所です。もともと 沢山の生物がいるところだったものを、ひどいビオトープ事業のために壊されてしまったというもの。 あれから少しづつはよくなっているものの、まだまだ工事現場の水たまり並の動物相を誇っています。

ところが、市町村合併のあおりをくらって、田辺市に入って来たのです。それやこれやで、私も少し関わりを もつことになってしまいました。ああ、もう悪口が書きにくい。

というのは冗談として、なんとか少しでもよくなるように、多少とも力を貸せれば、という感じです。
なお、この工事やそれによる破壊に関してはこちらを見てください。

経過
2005年末より管轄がかわったふけ田をどうするかについて、田辺市が方向を探る動きがあったようです。 地元の自然保護活動の団体や生物研究者、それに地域の人達を含めて、なんとかふけ田を元に近いものに しなければならない、そのための活動のやりかたを考えよう、そういう話で、そこに私も関わることに なりました。
何しろ巨額の工事ですから、これを元に戻すとなればどっこいの額が掛かる上、元に戻るとも限りません。 むしろもっと壊れる可能性が高い。とすれば、現状から出発するしかありません。
決まったのは次のような方針でした。

1:少しづつ草を除去して水面を確保する。これは先の工事の目的でもあったわけですが、湿地や田んぼ ビオトープの維持のためには必須です。でも、一気にやると多分酷くなるから、少しづつやろうということ です。
2:水の確保。どうも水量も減少傾向です。これは水源の問題もあるかもしれず、その部分の対策も必要で しょうが、まずは目先の対応として、上流の側に調整池のようなものを作る。
3:アメリカザリガニの除去。様々な動物が戻ってこない直接の原因はこれであると考えられます。そこで、 これをできれば全滅させる。できなくても、せめて現状の個体数を2桁くらい減らせば何とかなるんじゃないか。

こんな感じの話で、2006年から、どうやら田辺市も具体的に動き始めました。ザリガニ取りも、定期的に行い、 多少とも減っては来ているようです。この春には、無数のおたまじゃくしを見ることができました。本格的な 水生昆虫はまだ見掛けません。様子を見ながらじっくり、といったところです。


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