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◆段(だん)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「奈半利」(昭和28.10)を使用したものである

所在:室戸市佐喜浜町(さきはまちょう)
地形図:入木/奈半利
アクセント:
形態:川沿いに家屋が集まる
離村の背景:産業の衰退?
標高:約200〜250m(本集落)・〜400m強(林業集落)
訪問:2012年12月

 

 佐喜浜町の北部、佐喜浜川上流部にある。
 市史によると、昭和35年70戸219人、同45年4戸12人。営林署職員や林業関係者が暮らしていたという。なお集落内には学校があり、佐喜浜小学校段分校は昭和12年中尾分教場から分かれて設置。同46年10月廃校。佐喜浜中学校段分校は昭和27年設置、同45年廃校。
 また林道で会った方の話では、無住になったのは昭和40年代。旧来からの本集落では林業・炭焼き・田畑の耕作で生活し、分かるもので10軒くらい。また西側の緩い斜面にある家屋群は、後年に形成された営林署関係の林業集落。他の土地からの移住者で、こちらは数十軒あった。
 本集落では、地図上の三叉路付近から支流の谷沿いに多くの遺構が残り、右岸では学校跡と思われる基礎を確認。傍らには当集落の功労者を讃えた「山口芳太郎翁頌徳碑」(写真10)(※)が立つ。氏は学校の建設にも尽力していたよう。なお先述の三叉路のうち、支流左岸へ向かうものは植林?され既に廃道化。橋も落ちている。こちらでは広い農地跡や何かを祀った場所が多数見られた。
 林業集落は谷沿いの緩い斜面に遺構が散在。

※ 以下は全文(■は判読できなかったもの)
 翁者故山口伊勢太郎氏之長男明治十五年十二月二十八日享生中尾於幼時俊慧之大器也 及長移居此地 爾來為郷党萬計 抑我部落山谷之僻境而不浴交通文化惠沢亦乏天與資源 翁是夙憂説得大衆誘致学校新設電氣事業以欲樹立刷新教学殖産興業之大計 此為或■(没?)我奉公或遭家産覆没 翁敢而不介其熱誠漸動人心
遂成初志 以故教■(風?)振起亦興各種産業 
惟翁之大功高徳有似岩佐清水混渾而如不盡 於茲我等相謀翁之偉業永世相承相傳以欲顯彰其功徳

 

≪本集落≫


写真1 屋敷跡にて(以下右岸)


写真2 屋敷跡

写真3 屋敷跡の門(棟門が倒れている)

写真4 屋敷跡(写真3内側)

写真5 農地跡

写真6 学校跡?

写真7 同

写真8 学校?の便所。奥は手洗い場

写真9 便所

写真10 碑

写真11 屋敷跡(以下左岸=支流右岸)

写真12 屋敷跡

写真13 廃車(以下支流左岸)

写真14 屋敷跡

写真15 屋敷跡

写真16 何かを祀った小堂?

写真17 小祠

写真18 祠
≪林業集落≫

写真19 遺構

写真20 何かの跡

写真21 遺構

写真22 遺構

 

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