◆一の谷(いちのたに)
所在:萩市川上(かわかみ)
旧川上村の中北部、佐々並(ささなみ)川(阿武(あぶ)川支流)左岸にある。現在は阿武川ダムの人造湖(阿武湖)に水没。 阿武川歴史民俗資料館に展示された絵地図によると、岡崎11・木村・吉屋各1の13戸。他の展示や村史でも同様に13戸。また展示のアルバムには「荒神様」の写真がある。 村史によると、一の谷(一ノ谷)の地名は「地下上申」(元文5〔1740年〕)・「川上村由来書」(寛延2〔1749〕)に小名(※)として現れている。「注進案」(弘化2〔1845〕)では藤蔵の小名であり、当時19軒。 ※ 小名(こな)は、小村(こむら)より下位の区域。小字とほぼ同義 表記については、資料館においての表記に用いられ、村史でも近代以降の記述のほとんどで用いられる「一の谷」を採った。いっぽう「一ノ谷」は、主に歴史的資料やそれに基づく記述に多い印象がある。
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(写真1 ダム堰堤) |
写真2 集落跡を望む |
写真3 かつての集落(資料館にて) |
写真7 藤蔵一帯の絵地図(一の谷は右)(資料館にて) |