◆桑ノ木（くわのき） ※　この地図は、内務省地理調査所発行の1／50,000地形図「可部」（昭和22.2）を使用したものである 所在：安芸高田市八千代町土師（やちよちょうはじ）字上桑ノ木・沖桑ノ木・桑ノ木 地形図：佐々井／可部 形態：川沿いに家屋が集まる 離村の背景：ダム建設 標高：約240m（水面は約240m） 訪問：2013年5月・2022年11月   　大字土師の南部、江（ごう）の川（可愛（えの）川）左岸にある。現在は土師ダムの人造湖（八千代湖）に水没。 　ダムサイトにある記念碑によると、土師ダムは昭和41年4月着工、同49年3月完成。 　湖岸には「のどごえ公園」のサイクリングコースが整備されており、これをたどれば何か集落に関するものが見つかるかもしれない。 　古い地図から鑑み、川岸の水田で稲作を営んでいた集落であったことが窺える。 　2022年再訪し、下流側から水面を探索。かつての集落が現在の水面に近いこともあり、特に水位が低くはなかったが多数の痕跡を見ることができた。 　なお県道沿いに記念碑が見られるが、これは沿道に桜が植えられた際の記念碑で集落に関係するものではない（写真18）。 　資料『土師民俗資料緊急調査報告書』によると、水没した宅地はおよそ4.2町、田は2.0町、畑は0.5町。氏神は下土師の日高山神社。 　また読みは「角川」の小字一覧に見られる土師の「桑の木」のルビに拠った。
（写真1　ダム堰堤） ※　写真はすべて2022年のもの	写真2　下流側の風景。対岸は大地原
写真3　遺構	写真4　井戸
写真5　遺構	写真6　遺構
写真7　遺構	写真8　遺構
写真9　遺構	写真10　円筒状の遺構
写真11　遺構	写真12　石積み
写真13　農地跡	写真14
写真15　遺構	写真16　屋敷跡
写真17　何かの跡？	写真18　桜植栽記念碑