◆灰塚(はいづか)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「三次」(昭和22.11)および内務省地理調査所発行の同地形図「上下」(昭和22.6)を使用したものである
所在:三次市三良坂町灰塚(みらさかちょう―)
地形図:三良坂/三次 稲草/上下
形態:川沿いに家屋が集まる
離村の背景:ダム建設
標高:約230m(水面は約230m)
訪問:2013年5月
町の中部南寄り、馬洗(ばせん)川沿いにある。大字灰塚そのものは現住だが、ここでは灰塚ダムの人造湖(ハイヅカ湖)に水没した地域につい述べる。
資料『灰塚ダム湖とその周辺の生活』の集落分布の図を参考にすると、水没した小集落は下流より田戸(たど)・灰塚下・灰塚中・灰塚上。田戸は画像左の半島状の部分で、小字田戸に所属。「田戸地区で9軒」との記述がある。現在でも「田戸岬」として、湖面付近までの遊歩道や広場が設けられている(写真2)。灰塚下〜上はその対岸で、小字としては土森(つちもり)・油免(ゆめん)などに所属。
同書によると、灰塚全体では、昭和35年45戸、同45年41戸、同55年42戸、平成2年47戸。農家(兼業含む)は47戸中38戸で、7割弱が水田。神社は美保(みほ)神社。
なお反谷(たんだに)大橋付近に白鷺寺の解説があるが(写真5)、これダム建設よりかなり以前に廃されている。
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