◆笹ノ茶屋(ささのちゃや)
所在:有田川町上湯川(かみゆかわ)
大字上湯川の東部、護摩壇山(ごまだんざん)の北西およそ3.3qの場所にある。奈良県野迫川村との境界となる稜線上の峠にある。 町誌では「展望台から国道を護摩壇山方向に10数メートルほど進んだ辺りが元の所在地」とあるが、地形や往時の道筋を鑑み展望台(笹の茶屋園地。写真1)のある交叉点から護摩壇山方向に150mほどの地点と推測。ここから古道が分岐しており、「右 かうや 左 わか山」などと記された木製の道標も立てられている(写真3)。一側面に記された「すぐ里う志ん」とは、「すぐ龍神(=現在の田辺市龍神村)」の意か。なお道標の実物が「清水町ふるさと創生館」に保存されている旨が記されており、かつての道標の代わりに設けられたものであるよう(※)。また特徴的なスギの木立が平坦部の縁にまとまって見られ、これは茶屋の名残である可能性がある(写真4・5)。茶屋推定地の奈良県側の斜面にやや古めの陶片が複数見られるが、壜も多く混在しており茶屋があった当時のものか、後年になり遺棄されたものであるかは不明(写真7・8)。 ※ 町誌に「笹の茶屋の辻に建てられていた道標」の写真が掲載されており、「右 かうや 左 わか山」と記されていることが分かる
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