◆辻野(つじの)
※ この地図は、内務省地理調査所発行の1/50,000地形図「周參見」(昭和22.4)を使用したものである
所在:白浜町口ヶ谷(くちがたに) 地形図:富田/周参見
形態:川沿いに家屋が集まる
離村の背景:多くが災害
標高:10数m
訪問:2021年8月
大字口ヶ谷の南部、日置(ひき)川左岸にある。口ヶ谷の集落群からは離れており、田野井(たのい)地区に近接している。 訪問は田野井の追ヶ芝より。最近の地形図でも記されている破線の道に従い進むと、ほどなくして集落に到達。道に沿って2箇所ないし3箇所の屋敷跡が見られ、北の支流を横切った先にもう1箇所の屋敷跡を確認した。なお道はさらに口ヶ谷左岸に通じている。
追ヶ芝で伺った話では、分かるもので4軒(イワハシ・キノシタ・カワムラ・ヤマサキの各氏〔表記不明〕)。昭和30年代の水害(※)により被災したが、イワハシ家が再建ししばらく居住していたという。水を確保しやすい山側を中心に水田を作り、砂礫が多くなる川側では蔬菜類を栽培していたとのこと。水害を逃れるため、いずれの家も山際に居を構えていた。
※ 昭和33年の台風17号か
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