◆権田(ごんだ)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「大町」(昭和24.11)を使用したものである
所在:長野市信州新町信級(しんしゅうしんまちのぶしな)
地形図:日名/大町
アクセント:ゴンダ
形態:山中に家屋が集まる
離村の背景:移転事業
標高:約850m
訪問:2010年5月
町西部、美麻村の境界付近にある。
訪問時はかつての住民が所用で訪れており、話を伺うことができた。以下その概要。
かつては6軒。33年前に集団移転。ほとんどが大字竹房(たけふさ)にある道祖神(どうそじん)団地へ移住
現在も1人が転出先から戻り、通年暮らしている
姓は近藤(こんどう)が3軒のほか、役(えん)・塩ノ入(しおのいり)・羽田(はた)が各1軒
養蚕・タバコの栽培が主な生業。蚕とタバコは相性が悪かったが、うまく折り合いをつけて両立させた(タバコのニコチンにより蚕が「酔っ払って」しまう(=中毒になる))。ほか自給用の麦や豆を栽培
集落入口にある2本の石柱は、この上に鹿島(かしま)神社があった名残
近くの宇内坂(うないざか)集落に分校があったが、宇内坂は当時津和村であったため、権田や棚ノ川(当時の信級村に所属)の子供たちは、峠(とうげ)集落にある信級小学校まで通っていた
集落の入口にある石碑は、宇内坂より権田まで車道が開通した記念に建てたもの。住民が土地を出し合い、鋤簾などを用いて住民たちの手により開通した
集落には廃屋も含め数軒の人家が残り、現住のものも含め改修されたものもある。
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