◆上板取(かみいたどり)
所在:南越前町板取
町の西部、日野(ひの)川支流の孫谷(まごたに)川上流部にある。古くは北陸道の宿駅「板取宿(いたどりじゅく)」として栄えた。
集落の起源は木地師の定住か。谷間の狭い地に田ができ、自給自足の体制が整う。当時は焼畑や木地産物によって暮らしていたよう
現在集落は整備保存されており、板取宿の面影をかすかに垣間見ることができる。ただし集落下手は手付かずの家屋が残っていたり、畑が作られていたりと、離村時そのままの風景が広がっている。集落上手には茅葺き家屋が4棟建ち、訪問時は葺き替え作業も行われていた。 なお寺院は明王山輪光(りんこう)寺(浄土宗)で、享保年間創立。明治44年まで分校校舎として一部が使用された。現在建物はないが、付近は墓地になっている。また町誌の住宅地図には、寺田6・村田4・増尾3・松田2・有賀・岩桜・垣本・坂元・佐野・竹沢・津田・中村・西尾・西村・水口・山越・山下各1の計28戸が記載されている。このうち墓地で確認できたものは、寺田・村田・増尾・佐野・西尾・西村各家。古くて判読できないものもある。 ※ 移転事業による集団移転とのことだが、事実が確認できず
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写真1 寺院跡付近の墓地 |
写真2 墓 |
写真3 墓 |
写真4 蔵と畑 |
写真5 祠と廃屋 |
写真6 屋敷跡 |
写真7 茅葺き家屋 |
写真8 葺き替え作業 |
写真9 関所跡 |
写真10 国道沿いの碑 |