◆森吉(もりよし)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「米内澤」(昭和29.3)を使用したものである
所在:北秋田市森吉(もりよし)
地形図:阿仁前田/米内沢 太平湖/大葛
形態:川沿いに家屋が集まる
標高:約150m(水面は約150m)
離村の背景:ダム建設
訪問:2016年5月
大字森吉の西部、小又(こまた)川(阿仁(あに)川支流)沿いにある。現在は森吉山ダムの人造湖(森吉四季美(―しきみ)湖)にほぼ水没。
資料『森吉山ダムのふるさと』『ダムに沈む「むら」』および『秋田・消えた村の記録』によると、平成3年から5年にかけ森吉山ダム建設により50戸(吉田33・播磨9・石川2・大塚1・黒沢1・斉藤1・森川1・山田1・渡辺1の各家)(※)が離村したとのこと。
集落跡のごく一部は水没を免れているが、現地は未踏査。天津場付近には天津場と併せた集落の絵地図の碑(写真2)があり、往時の家々の分布の様子が窺える。これによると、駐在所・郵便局・保育所・営林署の事務所・複数の商店・工場などがありこの一帯の中心部であったことが窺える。なお集落内にあった石仏・石塔類は向様田付近にある十四合同神社に集められ、他の集落の石造物とともに並べられている(写真3-5)。
なお手持ちの古い地形図(上の地図画像)では当地に学校の記号が記されているが、碑や1970年代の航空写真を見ると天津場の集落内と考えるのが妥当か。
※ 本文では56戸だが、天津場の戸数が含まれている
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