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◆切留平(きりとめたい)

在:鹿角市八幡平(はちまんたい)
地形図:熊沢/田山
形態:緩い傾斜地に家屋が集まる
標高:約750m
訪問:2016年5

 

 大字八幡平の南部、熊沢(くまざわ)川右岸側の山中にある。
 資料『戦後開拓のあゆみ』によると、戦後の開拓集落で昭和23年地元の次男三男を主体に秋樺と併せ35戸が入植。雑穀主体の営農をしていたが、高冷地のため営農に適さなかった。
 また資料『秋田・消えた開拓村の記録』によると、昭和21年から22年にかけて近辺から10戸ほどが入植したが、数年で全戸が離村したとのこと。
 現在は広く別荘地となり、多数の家屋が立ち並ぶ。地内には八幡平神社があり、境内には「八幡平神社再建記念碑」「山田善吉翁顕彰碑」と「八幡平開発先覚者顕彰碑」がある(写真3・4)。以下はそれぞれの碑文。


(八幡平神社再建記念碑)
八幡平山麓最南端の此処切留平は昔狩人の假戸となりその後定住する民家もあった、その人達の生活の據り所として神社が創設され凡そ六百年を〓(※)いると推定される。
始め山神を奉斎しその後駒形神社として崇拝し昭和の今日に至っている。
社殿は幾多変遷を〓(※)て腐朽損傷していたので八幡平山麓開発協議会発足と共に山麓の據点として神社を再建し境内地を整備し社名を八幡平神社と改称した。
茲に記念碑を建立してその由来を後世に伝えるものである。

※ 「経」の右側のみ


(山田善吉翁顕彰碑)
約六百年前ニ建テラレタ旧神社ノ荒廃ヲ見兼ネ八幡平神社再建ニ当リ僻地ナ土地条件ノ中デ広汎多用ノ教神崇高ナ人々ノタメ零ノ財源カラ幾多ノ困難ヲ克服シ霊験新カナ神々ニ相応シイ社殿並ビニ八幡平開発三先人ノ顕彰碑建設ニ導キ各協力者多数ノ中カラ率先サレタ山田善吉翁ノ功労ニ対シ 心カラ感謝ノ意ヲ表スルタメ本顕彰碑ヲ建立シ其ノ努力ヲ讃エルモノデアル


 なお過去には集落名を校名とする熊沢小学校切留平分校があったが、位置は国道沿いのトロコ地区付近(県道・国道の交叉点辺り)であったよう。

 


写真1 施設

写真2 神社・社殿

写真3 碑

写真4 碑

写真5 屋敷跡?

 

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