◆原(はら)
所在:七ヶ宿町(大字なし)
町の南東部、白石(しろいし)川沿いにある。現在は七ヶ宿ダムの人造湖(七ヶ宿湖)に水没。 町史によると、渡瀬村の分家が「原新田」を開発し居住が始まったとのこと。「安永風土記御用書出」に「原屋敷十五軒」とあり、この頃には既に居住があったよう(安永は1772-81年)。渡瀬からはやや距離があったが、行政上は長く渡瀬に包摂されていた。行政区としては、昭和4年渡瀬より分離。 資料『ふるさと七ヶ宿』によると、移転者は佐藤9・古川5・古山4・吉田4・若木4・遠藤3・斎藤3・浅野2・木村2・平2・小室2・渡部2、岡部・高橋・千葉・永倉・南部・村井・横山が各1(計49戸)。 渡瀬同様、集落は完全に水没し痕跡は皆無。国道沿いには釣具店(廃業)があるほか、ここから少し登った場所に移設された川坂稲荷神社がある(写真4)。先述のとおり、境内には多数の石造物が置かれている。
|
|
写真1 集落跡を望む(水面下) |
写真2 水神 |
写真3 神社 |
写真4 境内の石仏 |
写真5 境内の石造物群。右手前3基は馬頭觀世音、左は駒形神社2基と馬頭觀世音 |
写真6 同。小祠の後方には金華山・足尾山・庚申・湯殿山塔・山神がある |
写真7 往時の風景(追見の説明板より) |