◆美河(みかわ)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「農屋」(昭和34.10)を使用したものである
所在:新ひだか町三石美河 地形図:美河/農屋
形態:川沿いに家屋が集まる
離村の背景:最終はダム建設
標高:約170m(水面は約180m)
訪問:2014年5月
旧三石町の北部、三石川沿いにある。現在は三石ダムの湛水に伴い水没。
「角川」によると、大正2年から開拓者の入植があり、昭和5年には三石川上流からの道路も完成したが、離農者が多く同20年には1軒だけとなったという。昭和25年から再度入植が始まるが、同42年には戦前の1軒だけとなった。さらに昭和46年には三石ダムの建設に伴い最後の1軒も離農した。当地は戦前から造材が行われており、また静内町【現・新ひだか町】高見への宿泊地にもなっていた。昭和25年2戸12人、同30年46戸328人、同35年16戸21人。ダム工事の最中には、工事関係者の居住があったよう。なお字美河は、昭和11年からの行政字。もとは三石村大字幌毛村の一部で、上三石原野・上三石。
現地の記念碑によると、ダムの着工は昭和46年度、竣工は平成4年度。ダムの目的は灌漑用のもの。堰堤付近には神社が祀られ(写真4)、東南部の水際では建物跡と思われる遺構が見られた(写真5)。
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