◇◇◇オリエンテーリング◇◇◇

<サロモンXアドベンチャー挑戦記>

ゴール後の記念写真 ちょっと古いですが2000年に参加したサロモンXアドベンチャー岐阜ステージの
挑戦記を掲載しておきます。
私達はここからオリエンテーリングの道にのめり込んで行きました。
この時のコースは乗鞍岳山頂スタートし岐阜市にゴールする全長250kmで、各ステ
ージごとにオリエンテーリングやMTB-O、カヌーなどの種目でつないで行きます。
(当日寒波の為第1、第2ステージがなくなりました。)
チーム員は選手が4名とサポートカーの運転手1名計5名で構成し各ステージ3名が
選手(1名女子)として出場します。
<この記事はチーム監督愛須の手記です。>

飛騨の山に熊も出没。 時代はアドベンチャーじゃ!
メンバー 折しも、風邪と夏の疲れの影響で(人は年だと言う)少々ダウンぎみだが、スケジュール
の変更も無しで、飛騨高山特産「山芋定食」なるものを食っておった。
娘一人と青年達は、明日から起こりうる恐ろしさなどもろともせず、ひたすら飯を頬張
る。ヘイ!ヘイ!イッツオーライ!と福山雅治の曲を軽快に口づさむ。
隣の席では、オヤジ達がビールとほう葉味噌を舌包み、、、。
紅葉真っ盛りの山の上では、吐く息も白くレースの厳しさを肌で感じる。途端かわいい
二人連れの娘達が現れ、「私達も連れってって下さい。言うまでも無く一つ返事で、お
いでおいでのOKサイン!よしからぬ思いをふくらませる男達、、、。」
テナ話はまるで無く、ひたすら明日からの準備に大忙しの一日であった。

スタート 10月14日(土)ワールドカップ2000・サロモンXアドベンチャーレース、250kmの始
まり。
「アドベンチャーはオモロイでー!」と言う誘いに乗ったメンバーは、漁師のS君、某銀
行員Uちゃん、チームのかなめリーサルウエポンであるY君、某役所のドライバーのS
君、そして監督で口うるさい私の5名である。

スタート地点の乗鞍岳(標高3000m)のコースが凍結の為キャンセルされ、3ステー
ジからの再スタートとなる。我々にとって幸運な事なのか不幸な事なのか。
訳のわからぬまま、オリエンテーリングランの出発だ!

雄大なコース 途中、ステージごとのトランジションで次の種目にチェンジして行く訳だが、我々のチー
ムが帰って来ない。隣のチームではクマが出たと言う噂話にビビリまくる。
大阪のチームコスミックのMさん「あいつらまだ帰ってけーへんわ」と激をとばすやいな
や、チーム員の姿が現れ、アブセーリング(垂直下降)へと消えて行った。
それにしても、チームTITC・OHANAは帰ってこんなー。
待ちくたびれるとはこんなことか。あたりは真っ暗闇、、、。ドライバーのS君と私は、あ
っ!!来たッ!!を何回繰り返した事か。

あたりは真っ暗 結局19時15分頃3人とも比較的元気な顔で姿を現す。その時はすでに我々のチー
ムは最下位であった。興奮気味にY君「メチャ オモロイコースや」、Uちゃんは「すごか
った!」、S君は「かぜで体が、、、ウー」うつろな目つきでツブヤキを連発。
ここは地獄の三丁目や!帰る事は出来んでー。前進あるのみや。あったかーいカップ
メンやパンなどをくらい戦闘意欲を回復させ、次のステージへ。途中3ステージをキャ
ンセル(パス)してMTBナイトステージへ。

Y君、Uちゃん、小生の3人は知らない夜道を迷いながらも、ゴールに向かってひた走る。
その峠の山道でY君が、先頭を走っていた私に「前が見えません」と訴える。
しかし、電池切れと分かっていても、その場では何も出来ず、ひたすら無視をして走る。
しかしチェックポイントが無い、、、。

夜中の1時を過ぎたあたりだったか、Uちゃん怒った様にすさまじいスピードで走り始め
る。私のメーターが32キロをさしていた。
Y君と「あいつ頭の線切れとよったでー」と言いながら、仕方なく追いかける。さすがにこ
こまで来たら、こちらも相当疲れて、Uちゃんに「ゆっくり行ってナ!ナ!」とたのむが、
聞きいれてくれず、猛スピードで走り出す始末。
「あいつ顔おことったでー」と男2人タジタジ。その日、無事シュラフに入ったのが夜中の
2時30分を回っていた。

カヌーステージへ 10月15日(日)昨日の疲れを引きずって、早朝6時のカヌーセクションのスタート。
男3人、長良川の4級の瀬を気合とど根性でクリアーして行く。我々の前でどこかのチー
ムが沈(転覆する事)をして激流の中で水にまかれアップアップしていた。
我々もそこはジェントルマン。いや単に「沈したくなっかた」。無残にもその助けを求めた
若い女性の上を我々のカヌーが通過。(※カヌーは空気で膨らませるインフレータブタイ
プ)Y君曰く、「隊長、今のトライアスロンの細谷はるなさんでした」との一言。
そうか、「オリンピックの日本代表も大自然の中では、ちっぽけなものや!アドベンチャ
ーはきびしいのー!」と一人つぶやきながら、フラフラになりながらも19km先のゴール
地点に着いた頃には、3人ともハンガーノック状態で、「疲れた!腹減った!何か喰わせ
て!」を5分くらい連発していました。

トランジッション 次のステージからは昨日から頑張ってくれたY君を休ませ、Uちゃん、S君、小生の3人。
ここまで来たらグッドフィニッシュ目指してひた走る。But頭でいくら考えても体がついて
来んとはこの事でした。相変わらずUちゃんはハイテンションの絶好調で、坂道をグイ
グイ登る。
まるで、その姿はジャングルを走る女版ヘラクレスかアーノルドシュワルツネッガーみ
たいなものでした。
MTBセクションでは、地図で迷うチームを横目で見ながら「バカ目!」とつぶやきながら、
先を急ぐ。その間、オリエンテーリングとカヌーをキャンセル。

ラストステージは、5kmのオリエンテーリング。標高3000mの乗鞍岳から岐阜市へ、中
心街と言うのに500mもある山を駆け上がり、長良川大橋を渡りスタジアムへ栄光のゴ
ール。
頭の中では、二階から目薬。寝る子に小便。馬の耳に年金。猫に小判鮫。とばかりに思
考を乱されながら、ひとまずサロモンXアドベンチャーレースは終了した。


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