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南方熊楠邸調査記録

 南方熊楠資料研究会による南方熊楠邸(同保存顕彰会・田辺市教育委員会文化振興課内)所蔵資料の調査作業及びこれに関連した南方熊楠資料研究会の活動の記録を掲載しています。

平成14年夏期南方熊楠邸調査報告

《ミナカタ通信》26号 (2003. 3.15) 掲載

平成14年度夏期南方熊楠邸全体調査−7月-8月上旬

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日時:平成14年7月31日〜8月4日

参加メンバー

洋書・和書班:川島 横山 志村

和古書班:小峯 千本 趙

中国書班:飯倉

雑誌他班:田村 小泉 中西 松居 安田

資料班:原田 金山 小岡 武内 中瀬 吉川

作業内容および進捗状況

洋書・和書班

「和書」は、カードの点検を全件数について終了。

「洋書」は、目録作成のためにカードの不明個所、確認を要する項目について再点検を行いました。「和書」に関しても、実際に目録用の原稿を作成する時には、同じように実物と対照して再度データの確認を要することが出てくると思われます。次回調査はその作業が中心になります。 (川島昭夫)

和古書班

目録作成のための点検を主とし、活字和製本の再調査を行った。次回に目録との照合、再点検、再調査などを実施する予定である。 (小峯和明)

中国書班

10年前、顕彰会の調査に参加してすぐに、中国書と和書の大まかなリストアップをした(これは、1988年、八坂書房の『アルバム』のための撮影の機会を利用して、もと学生の池田宏君に手伝ってもらい、手弁当で行った2日たらずの調査内容がもとになっている)。目録刊行を控えた昨年、初めて中国書の書き込みを一通り調べた(3月、6月、8月の上旬、下旬、11月。うち3回は池田君の協力を得た)。ロンドン時代に買った『淵鑑類函』から、60代なかばに手に入れた大部の『古今図書集成』にいたるまで、中国書(とくに事典類や説話集など)が予想以上に長い期間、熊楠の座右の文献として読みつがれていたことに驚かされた。 (飯倉照平)

資料班

1.来簡の整理をおこない、これを終了しました。データの入力は顕彰会事務局に依頼しました。

2.ミナカタソサエティの資料中、原稿類の整理をおこないました。これはあと一回分で終了予定です。

3.写真類の整理をおこないました。若干の残りがあります。

4.蔵品の整理をおこないました。かなり、整理を必要とします。また、整理の範囲を設定する必要があります。

三月の調査までに、ほぼ、台帳の作成を終え、四月からデータのチェックの作業に入る予定です。 (原田健一)

雑誌他班

八月初旬の全体調査に加え八月下旬、十一月初旬の二度小調査を行い、さらに九月中もカード作製作業の残余分を橋本さんに続行していただくことが出来たため、現在の作業である和雑誌33箱分の資料のカード作製と一時保管用プラスチックケースへの移管が終了。手をつけていなかった書店目録類のカード作成を開始した。

二月小調査においてカード作製を終了、直ちにデータの確認及びデータベースの整備を開始し、刊行目録用データの確定にかかりたい。

また、整理が大幅に遅れていた新聞切り抜き類の調査を再開する予定。 (田村義也)

平成14年8月下旬南方熊楠邸調査

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日時:平成14年8月27日〜30日

参加メンバー

中国書班:飯倉 池田

雑誌班:田村 中西 

資料班:原田 小岡

協力者:橋本(南方邸) 丸山(文化振興課)

作業内容および進捗状況

中国書班:前回報告を参照。

資料班:

 書簡:上松来簡、小畔来簡の調査を継続、完了しました。引き続きデータベースへの入力作業を文化振興課で実施していただきます。

 資料:続々随筆やミナカタ・ソサエティ(乾元社版全集)時の資料など、熊楠自身以外の手になる筆写原稿の調査を進めました。平凡社の整理の時に「未使用」とされたままの未発表原稿もあり、また自筆原稿が失われているためこれに準ずる貴重資料と扱うべきと判断される文書を多数確認しました。調査は継続されます。

雑誌班:

 和雑誌の資料確認及び資料番号付与を継続。橋本さんと丸山さんの協力をいただいて作業が順調に進行し、現在作業継続中の3箱で現在の作業(和洋雑誌、抜刷及び各種印刷物の資料確認)は終了となります。今後、現在のデータを検討して必要な補充調査へはいります。 また、新聞切り抜き帳の他手つかずだった販売カタログ類(書籍・物品)の調査を開始します。

議事案件など

邸所蔵品(資料・蔵書)目録刊行についての実務担当者会議を28日に持ちました。

参加者:飯倉、田村(以上資料研究会実務担当者)、原田(立ち会い)、三谷、松場、前川(以上文化振興課)

討議内容:

平成14年9月南方熊楠邸調査

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日時:平成14年9月9日〜12日

参加メンバー

洋書・和書班:川島 横山 志村 斎藤美和(奈良女子大学助手)

作業内容および進捗状況

洋書・和書班  川島&志村:洋書目録の点検作業、横山&斎藤:和書目録の点検作業。

平成14年11月南方熊楠邸調査

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日時:平成14年11月1日〜5日

参加メンバー

中国書班:飯倉 池田

雑誌班:田村 中西 松居 安田

資料班:原田 武内 岩崎仁(京都工芸繊維大学助手)

作業内容および進捗状況

中国書班: 今回でこの分野の基本調査は終了。概要については全体調査の項を参照。

資料班: 武内:箱番号90番台、原田:熊楠没後ミナカタソサエティ資料整理、岩崎:庭復元のための撮影および画像関係資料の整理とデジタル化のためのスキャニング作業(写真およびアルバム資料)。

雑誌他班: 田村、中西、安田:カタログおよび抜刷類の整理継続中、3月までに再度調査が必要。 松居:Notes & Queries 1933年分まで。

平成14年12月南方熊楠邸調査

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日時:平成14年12月25日〜27日

参加メンバー

千本 松居 安田 武内 岩崎 田中伸也(京都工芸繊維大学大学院生)

標本調査班:土永浩史 土永知子 後藤岳志

作業内容および進捗状況

松居&安田:研究所の収蔵庫設計のためのスペース採寸、巻物状態の資料をリストアップ。

岩崎&田中:画像関係資料の整理とデジタル化のためのスキャニング作業(写真およびアルバム資料)。

千本:腹稿デジタル撮影のための準備調査。

武内:遺品類の名称不明分を調査。

標本調査班:植物標本目録点検作業。

平成15年2月南方熊楠邸調査

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日時:平成15年2月24日〜28日

参加メンバー

原田(資料) 田村・中西・志村(雑誌他)

作業内容および進捗状況

雑誌他班: 洋古書店カタログ類のカード取り(継続)と、新聞切り抜きスクラップ帳の内容調査(新規)を行った。前者は次回初日で終了の見込み。後者は、雑誌他(定期刊行物)の範疇か資料かを今後協議する必要のあるものだが、とりあえず内容調査を開始し、今回は熊楠生前分(主に熊楠執筆記事)16冊の一次調査を完了。また、平凡社熊楠全集編集部の作成した、これと同内容の熊楠執筆記事コピーを収集したスクラップブック19冊について、作成者によるラベリングがたいへん丁寧になされているため、そのラベリングに依拠しての内容リスト作成を橋本邦子さんと文化振興課に依頼した。他に熊楠没後記事を収めたものがあるが、これらは調査を先送り。

 次回以降、今年中の目録原稿作成を視野に、カード取りと資料番号(仮)付与が終了している和・洋雑誌・抜刷類の資料確認を始める。また、新聞切り抜きのうちスクラップ帳になっていない分が残されており、過去の調査状況の確認などを早急に進めたい。(田村)

資料班: ミナカタソサエティのときに製作された、原稿類の整理を終了した。

事務的な書類はポケット・ファイル3冊にまとめ、今後の整理作業に引き継ぐことにした。資料のカードとりは、今回で、一応、終了と理解している。次回より、入力したデータのチェック作業と、引継のための整理作業を行う予定である。

課題:生前資料と没後資料との区分をどこに設定するか、雑誌チームと相談したい。 また、新聞、およびその切り抜きを、資料か、雑誌で扱うか3月にのときに相談決定したい。(原田)

平成15年初春の南方邸にて(写真)


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