◆南風坂(はいさか)
所在:竹富町西表(いりおもて)字成屋(なりや)
地形図:船浦/西表島西部
アクセント:ハイサカ
形態:海岸付近に家屋や施設が集まる
離村の背景:産業の衰退
標高:数m
訪問:2010年12月
内離島(うちぱなりじま)の南東部海岸付近。対岸の白浜(しらはま)の港からも集落跡の平地を望むことができる。
資料によると、明治28年大倉組が、同34年に沖縄開運会社(表記ママ)が採掘を開始。明治28年には郵便局も設置されたが、昭和12年2月に対岸の白浜(しらはま)に移転。炭礦集落には何十戸もの家が並んでいたという(炭礦に関してはこちらも参照)。
訪問時はチャーター船で上陸。外観からは桟道の土台もそれとなく残っているのが分かる。海岸に茂るアダンを抜けると平坦な雑木林になっているが、水源と思われる場所や屋敷跡、コンクリートの水槽(写真7)などの遺構や壜・瀬戸物を確認。なお短時間であったため詳しい探索はできず、資料にある坑夫の供養塔や貯炭場の基礎は確認できなかった。
船主の話では、南風坂−元成屋間(南風坂水道)はかつて干潮時には歩いて渡れる干潟であったが、船舶の往来のために水路が設けられたという。
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