◆古坊(ふるぼう) 所在:西条市小松町石鎚(こまつちょういしづち)字古坊
大字石鎚の北部、妙之谷川上流部にある。四国八十八箇所のひとつ、横峰寺(よこみねじ)(写真1・2)の北の斜面にあり、遍路道沿いにある。 2018年再訪。訪問は横峰寺より(前回と同様)。山門付近の道標(写真3)の、「右 大頭道」を目指す。遍路道には等間隔で丁石を兼ねた石仏が置かれているが、横峰寺山門の外に一丁石の石仏があり(写真4)、集落跡は五〜七丁付近となる(1丁はおよそ109m)。現地では前回同様、堂宇と複数の屋敷跡を確認。 資料『千足山物語』によると、大正末期の家々は以下のとおり(概ね下方より)。
ほか人家と同じマークで「黒河土蔵」および「駄菓子屋」があるが、前者は黒河家の土蔵か、戸主のフルネームかは不明(屋号はない)。後者は横峰寺よりもさらに上、星ヶ森の付近にある。伊藤氏の名があるが、経営のみか居住があったのかは不明。 なお当地には、明治期に「大峰寺」があった。旧来千足山村(のち石鎚村)の菩提寺は横峰寺であったが、明治3年に神仏分離令で横峰寺が石鎚山の遥拝所となり、村民は菩提寺を失った。明治6年、たまたま四国巡礼で訪れていた僧と檀家の協力で、当地に大峰寺が建立され、これが横峰寺に代わる千足山村の菩提寺となった。明治41年、石鎚神社は遥拝所を廃して横峰寺を檀家に返還し、翌年大峰寺は廃された。昭和30年には旧大峰寺を石鎚山登山口の河口(こうぐち)へ解体移転して、横峰寺別院とした。
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![]() 写真2 同。客殿(左)と庫裡(右) | ||||||||||||||||
![]() 写真3 同。山門脇の道標。「右 大頭道」「左 石鎚山道」とある |
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![]() 写真5 集落付近の石仏と墓 (以下集落) |
![]() 写真6 古坊休憩地の道標。手前は「(右)香園寺」「(左)大頭」、奥は「(左)六十一番香園寺 二里」「(右)六十番横峯寺 五丁」とある(方向は手指の形で表されている) | ||||||||||||||||
![]() 写真7 集落付近の道と五丁石の石仏(右) |
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![]() 写真10 集落付近の道と丁石。「從峯七丁」とある | ||||||||||||||||
![]() 写真11 堂宇 |
![]() 写真12 境内の石仏群 | ||||||||||||||||
![]() 写真13 墓地 |
![]() 写真14 屋敷跡 | ||||||||||||||||
![]() 写真15 集落風景 |
![]() 写真16 屋敷跡 | ||||||||||||||||
![]() 写真17 屋敷跡 |
![]() 写真18 集落内にある六丁石の石仏 | ||||||||||||||||
![]() 写真19 何かの跡 |
![]() 写真20 集落内の道 | ||||||||||||||||
![]() 写真21 屋敷跡 |
![]() 写真22 屋敷跡 | ||||||||||||||||
![]() 写真23 墓地 |