◆蛭谷(ひるだに)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「田野々」(昭和28.11)を使用したものである
所在:鬼北町父野川下(ちちのかわしも)
地形図:下鍵山/田野々
形態:川沿いに家屋が集まる
標高:約510m
訪問:2017年1月
大字父野川下の南西部、犬飼川の上流部にある。
最近の地形図でも地名が記されているものの、建物の記載はない。
集落までは林道犬飼線が通じるが、途中からは荒れており徒歩での訪問となる。現地は谷に沿った水田跡が見られ、林業小屋に転用された廃屋が林道沿いに1軒、何かの跡が1箇所ほど見られた。
村誌によると、開発は安政年間(1854-60)。芝四郎兵衛(※)の指導監督のもと妹婿の平井佐左エ門が任務に当たり、10戸の集落が作られたとのこと。昭和30年頃までこのうちの1戸が残っていたという。また明治後期に行われた水田の整備を記念した碑についての記載がある。この情報を得たのが訪問後であったため、当方では未確認。なおこの碑は石積みの中に組み込まれており、単独で直立しているものではない。
※ 父野川村の庄屋。富母里(とんもり)地区の開拓にも携わった
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