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◆竜頭(りゅうず)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「池田」(昭和22.10)を使用したものである

所在:まんのう町炭所西(すみしょにし)
地形図:内田/池田
形態:緩い谷沿いに家屋が集まる
標高:約210m
訪問:2019年1月

 

 大字炭所西の西部、金倉(かねくら)川右岸側にある。
 旧版地形図には家屋があまり記されていないが、昭和38年の航空写真には10軒ほどの家屋が確認できる。
 現在集落跡地は全域が国営の讃岐まんのう公園の敷地内。整備により地形も大きく変わり、往時の面影はほとんどない。園内の「飛竜(ひりゅう)池(蛭池)」(写真6)や「ひるいけ神社跡」(写真7)は、数少ない集落の痕跡といえる。なお「炭焼き窯」への案内があるが、これは往時のものではなく園内の体験施設として設けられたもの。園内には人工的に作られた「昇竜の滝」(写真2)があるが、滝の解説中に集落について言及されている。以下は全文。


 今はもうその姿を見ることはできませんが、この滝のある高台一帯には、昭和40年代まで「竜頭」という少し耳慣れない名の集落がありました。この名前はこの地が昔から満濃池に住む竜のお休みどころだと伝えられてきたことに由来するとか、となり森の中に竜の頭のかっこうをした岩があったことに由来するとか言われていますが、定かなことはわかりません。ただ、なによりも雨をもたらすと言われる「竜」の字をわざわざ村の名前に冠したところに、いかに村人が雨を待ちこがれていたが偲ばれます。水の確保に苦労を重ねながら田畑の耕作を続けていましたが、ついには離村した「竜頭」。このような地に作られた「昇竜の滝」は、大地の裂け目から湧き出る水の流れとその中を天に向かって昇る竜を表現しています。
 まんのう公園として生まれ変わった「竜頭」の「昇竜の滝」で、人々の水への思いと命の水のすばらしさを感じとってください。


 なお別の場所にある解説板によると、多い時には28世帯が暮らしていたという。
 また以下は飛竜池(蛭池)の解説。


 飛竜池について
 正面に見える池はその名を「飛竜池」と呼んでいます。
 正式名は「蛭池」といいますが、農作業のため池として寛永の時代に西嶋八兵衛によって修築されたと伝えられ、今もこの公園周辺の水田をうるおしています。
 「竜頭の里」にあるこの池越しに「昇竜の滝」を臨めば、まるで池から竜が昇るように見えることから、この公園では「飛竜池」と呼ぶことにしました。
 (以下略)

 


写真1 園内の風景


写真2 「昇竜の滝」


写真3 「風花の庭」


写真4 往時からの樹木?


写真5 園内の風景。小山の手前辺りに宅地が複数あった


写真6 飛竜池(蛭池)


写真7 往時の石積み?


写真8 ひるいけ神社跡

 

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