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◆片島(かたしま)



※ この地図は、内務省地理調査所発行の1/50,000地形図「久賀」(昭和21.8)を使用したものである

所在:周防大島町油宇(ゆう)
地形図:伊保田/久賀
異表記:片山島
形態:海沿いに家屋が少数集まる?
標高:数m?
訪問:2021年12月

 

 油宇の漁港より、南東に2q強にある島
 資料『シマダス』によると、近世に開拓が試みられたが、鼠害により失敗。戦後も10人余が入植したが、環境が厳しくほどなくして無人島になったとのこと。地元では「片山」とも。現在はキャンプ場が開かれている。
 また町誌によると、戦後10数戸が入植したが、10年たたずに島を離れたとのこと。島名については「風土進駐案」(※1)および「日本水路誌」(※2)では「片山島」であり、地形図でも明治32年発行のもので同様。しかし昭和3年発行のものでは「片山」となっているとのことで、「一般には片山島と言っている」と述べられている(刊行は昭和57年)。
 探索はキャンプ施設がある浜の一帯のみ。平坦部の東側に円筒状の痕跡や古い瓦、僅かながら陶片も見られ、人家の一つはここにあったよう(写真5)。また西側斜面が人為的に段々になっており、ここに畑が作られていたと思われる。
 なお町誌(各論編)の小字絵図では、キャンプ施設のある一帯と山頂東斜面の傾斜が緩くなった部分が「片畠」の字となっており、後者でも入植が行われた可能性がある(※3)

※1 天保年間、萩藩によって作られた地誌
※2 明治から大正にかけて編纂
※3 資料の閲覧は事後であったため、訪問時はこの地点について把握せず。帰りの船から人工的にも見える筋(低い石積み?)が見えた気がしたが、船主によると思い当たる節はないとのことで断言はできない

 


写真1 島遠景(南西側より撮影)

写真2 現地の俯瞰

写真3 浜からの風景

写真4 陶片

写真5 屋敷跡?

写真6 写真5の円筒状の遺構

写真7 写真5付近にて。瓦

写真8 古い鍋

写真9 農地跡?

写真10 池の石積み

写真11 ログハウス

 

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