◆小日之浦（こひのうら） ※　この地図は、内務省地理調査所発行の1／50,000地形図「三津」（昭和22.3）を使用したものである 所在：呉市安浦町三津口（やすうらちょうみつぐち）字小日之浦 地形図：三津／三津 形態：海沿いから谷沿いにかけて家屋が集まる？ 離村の背景：土地の買収 標高：数m〜 訪問：2022年11月   　大字三津口の南部にある。 　現在の「グリーンピアせとうち」の、ホテルやレジャー施設のある一帯がその跡地。この日町内の島々に渡していただいた渡船の船主によると、一帯の住民は同社の買収により立ち退きとなり、塩谷に移転したとのこと。 　集落跡は施設の造成により、痕跡はほぼ皆無。僅かな遺構として桟橋の脇に石積みが見られ、屋敷跡ではないものの何かの建物はあったよう（写真11）。 　なお町史によると、平家の落武者が米などの食料を隠していたとの伝承から「米の浦」とも呼ばれていたとのこと。また当地の開拓は、文化15（1818）年に胡屋忠左衛門により行われた（小日之浦新開）。その後何度か開発されたが、戦時中に海軍用地となり軍需倉庫が建ち並んでいたという。
写真1　海からの遠景	写真2　ホテル（造成前は写真右側に建物があったよう）
写真3　電柱札。「小日ノ浦」と見える	写真4　造成前に建物のあった場所（前方の地面）
写真5　同	写真6　同
写真7　同	写真8　同。ホール
写真9　同	写真10　農地跡（グラウンド）
写真11　海沿いの建物跡	写真12　海側から見た写真11の石垣