◆平治川(へいじがわ)
所在:田辺市本宮町平治川(ほんぐうちょう―)字上平治・下平治ほか
四村(よむら)川の支流、奴田(ぬた)谷の上流部にある。 大字の平治川は近世の牟婁郡平治川村。明治22年に四(よ)村(後の本宮町)の大字となる。枝郷として「野平村」があった。谷間の傾斜地に 温水団地は昭和48年に完成。平治川10戸のほか、道ノ川(本文では「道の川」)(大字三越(みこし))8戸が移転。
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≪上平治(奥平治)≫
現地には緩い斜面に石垣で段々になった農地跡が残り(写真1)、かなりの広さがある。先述の「僅かな耕地があるが」という記述から鑑みると、少なくとも「角川」が執筆されたころ(昭和50年代以前)には無人になっていたのだろう。後述の下平治と比べ生活を窺わせるようなものがほとんど見られず、離村は古い時期と思われる。先述の「野平」か。農地跡以外では何かが建っていたような場所が1箇所見られたが、人家かどうかは分からない(写真2)。ほか集落の入口で、巨木の袂に何かを祀っていたような跡を確認(写真3)。
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写真1 農地跡 |
写真2 道(中央)と屋敷跡?(右) |
写真3 何かが祀ってあった跡 |
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≪下平治≫
林道(曲川平治川支線)の終点付近。通常「平治川」といえばこちらを指すと思われる。左岸・右岸ともに人家と農地が分布。
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写真4 寺院(滝徳庵) |
写真5 道 |
写真6 屋敷跡にて |
写真7 何かを祀ったもの |
写真8 廃屋 |
写真9 峠の石仏群 |
写真10 墓地。竿石が台石の上に寝かせてある |
写真11 物置小屋 |
写真12 屋敷跡にて |
写真13 石仏群 |