◆雲井茶屋(くもいぢゃや)
所在:吉野町滝畑(たきはた)字竜在(りゅうざい)
町の北部、明日香村冬野(ふゆの)との境界の竜在峠付近にある。古い地図では2軒の建物が見られる。また明日香村側には神社もあるが、現在の地図では見られない。 竜在峠道の峠集落。竜門山地中、いちばん早く全離村した集落。金峯山(※)詣でや吉野の花見客で賑わい、かつて8戸あって、うち5軒が茶屋(1軒は兼旅館)であり大正の頃まで、そのひとつの雲井茶屋が残っていて、旅の疲れを休める好適所となっていた。(町史) 現地では、峠に立派な墓が一基あり(綛田姓。「勲八等 功七級 陸軍歩兵一等卒」とある。写真1)、滝畑方面に下ると石垣が組まれた屋敷跡や農地跡がある。瀬戸物のかけらも見られるが、家の痕跡は残っていない。なお町史の「竜在地籍図」では、10箇所の区劃が宅地となっている。農地はすべて畑で、田は見られない。 ※ 県内天川村の山上(さんじょう)ヶ岳。標高1,719m。大峰山(おおみねさん)寺がある。町内の大字吉野山にある金峯山(きんぷせん)寺は、老人・女性・子供でも参詣できるようにと、山頂のものと同様に祀ったもの。(吉野町ウェブサイトより一部引用)
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写真2 石垣 |
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