◆新山寺(しんさんじ)
※ この地図は、国土地理院発行の1/50,000地形図「上郡」(昭和40.7)を使用したものである
所在:上郡町奥甲(おくこう)
地形図:二木/上郡
形態:山中に家屋が少数集まる
標高:約350m
訪問:2010年11月
大字奥甲の北部にある。
古い地図では奥甲より破線の道がつながっているが、現在は小野豆(おのず)より林道が延び、集落まで自動車で訪れることができる。
現地は尾根に近い緩やかな斜面。植林はされておらず、明るく開けた印象がある。何かの平地や農地の跡?が確認できたものの、屋敷跡などは全く分からなかった。溜め池(写真1)の付近には小さな窪地があり、ここには細工された石が置かれている(写真2)。相生市の三濃山にも似たような物が見られたが(三濃山のページ写真5参照)、この場所もかつての水源だったのだろうか。また溜め池の脇から下へ降りる山道があり、これは本来の古い道と思われる。
最近の地図では集落西の三角点(435.6m)付近に墓地の記号があるが、神社(写真3)があるものの墓地は見られなかった。「大正十三年大旱魃雨乞祈一念碑 神明寺(※)氏子中」とあり、集落とは関連がないよう。
なお町史には江戸時代の村絵図が記載されており、これには家屋が2軒と「観音」、田が描かれている。古くから集落の規模は大きくないよう。
「角川」には「左近谷の頂上には真言宗新山寺があったが、現在は廃寺」とある。
※ 神明寺(じみょうじ)は、奥甲の2つ隣の大字
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