◇高地(こうち)
近世の安曇郡高地村。明治8年美麻村の一部となる。
明治後期に97戸・男268・女270。現在は無人。大町市への転出が多い。
曲尾には「ふるさとを偲ぶ」と「記念碑建立要旨」の2つの石碑があり、前者には集落ごとの戸数と住民の氏名・戦歿者名、裏には地図が刻まれている。後者には以下のような文章が書かれている(文中の空白や改行後の体裁は碑文のまま)。
高地のみなさまの御厚志によりここに記念碑が建立されました 故郷によせる熱き思いと共に往時の高地の姿が去来し万感胸にせまります
ふる里高地の灯を消して既に二十五年歳月の流れは集落の姿を変え私共も亦齢を重ねましたが ひとときも故郷を忘れる事はありません 同時に過去幾度かの戦争の尊い犠牲となられた戦没者の方々を決して忘れることは出来ません
この碑が先祖代々と戦没者の鎭魂そしてそれぞれの望郷の思いをこめた心の絆の証となり子々孫々高地にゆかりのある人々の
心のよすがとなり永く語り伝えて欲しい事を願望するものです
平成十一年十月七日
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