◆枯淵(かれぶち)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「大聖寺」(昭和35.2)を使用したものである
所在:加賀市山中温泉枯淵町(やまなかおんせんかれぶちまち)
地形図:山中/大聖寺
形態:川沿いに家屋が集まる
離村の背景:ダム建設(非水没地)
標高:約150m
訪問:2011年8月
町の西部にある。九谷ダム建設に伴い移転したが、堤体よりも下流にあり水没はしていない。
現在は墓地(枯渕霊園)と移設された八幡神社(写真1)が残るのみで、付近は広い平坦地になっている。
町史によると、7世帯が昭和63年末までに移住が完了(枯渕町九谷ダム建設促進委員会。町内加美谷台(かみやだい)5・緑が丘2)。もう7世帯が平成5年末までに移住が完了(枯渕町九谷ダム対策委員会。町内加美谷台2・同菅谷町(すがたにまち)1・同塚谷町(つかたにまち)1・加賀市2)。 碑によると、姓は荒谷1・荒木1・上野1・奥出1・上出1・坂口1・霜2・下出1・田中2・谷口1・出口1・中出1・中野1・西1・東1・東出1・山岸1・山下1・山根2の23軒。
別の碑によると、かつては炭焼きが中心であったが明治に入り道路も整備されると、次第に養蚕・木地挽き・植林・織物工場・電力会社勤務などに従事したという。平成7年度に無住の地となったとある。
なお「枯淵町」は近世の江沼郡枯淵村。明治22年西谷村の大字となり、昭和30年山中町の町名となる。明治22年35戸195人、大正9年47戸211人、昭和10年23戸121人、同50年13戸58人(角川)。
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