◆安谷（やすたに） ※　この地図は、地理調査所発行の1／50,000地形図「白木峰」（昭和28.12）を使用したものである 所在：富山市八尾町安谷（やつおまち―） 地形図：利賀／白木峰 形態：山中に家屋が集まる 標高：約530m 訪問：2011年6月   　町の南部、大長谷（おおながたに）川右岸山中にある。 　訪問は上牧（かみまき）方面より。車道沿いに一瞥したのみであったが、屋敷跡と思われる場所に新しい簡素な家屋が1軒と、防火水槽を確認（写真1・2）。 　資料『村の記憶』によると、無人化は昭和49年（ただし「角川」では同53年）。安井家4・沢井家3・中田家2・北山家1の10軒が掲載されている。養蚕・和紙の製造・炭焼き・畑作で生活していた。田はほとんどなかったという。集落にあった稲荷社のご神体は、富山市の稲荷神社本社に合祀。 　大字安谷は、近世の婦負郡楡原（にれはら）郷の安沢谷（やすざわたに／ヤスザワダン）村。明治22年大長谷村（のち八尾町）の大字となる。年代は不明だが昭和5年以前に安谷に改称。慶応4年8戸44人、昭和5年9戸50人（角川）。
写真1　家屋	写真2　防火水槽
写真3　農地跡