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◆小谷（こだに／コダン）
※ この地図は、地理調査所発行の1／50,000地形図「八尾」（昭和32.10）を使用したものである
所在：富山市八尾町小谷（やつおまち―）
地形図：山田温泉／八尾
形態：山中に家屋が集まる
離村の背景：ダム建設（水没は1戸）
標高：約310m（ただしサカグチは約220m。水面は約250m）
訪問：2011年6月
町の西部、室牧（むろまき）川左岸山中にある。室牧ダムの建設により離村。
集落跡は対岸より容易に確認できるが（写真2）、現在はダム湖により交通が遮断。往時は土玉生より川を渡って集落へ至ることができた。古い地図では足谷（あしだに）より2本の道でつながっているが、困難が予想されたため未訪問。集落跡は植林地であるため、どこからか山道はつながっているのだろう。
『仁歩郷土誌』によると、無人化は昭和36年。かつて18戸があり、川沿いの北坂家（屋号サカグチ）のほかは標高300mほどの高所に集まっていた。その地形から田は少なく、山の斜面で焼畑を行いそばや粟・小豆・大豆などを作っていた。またススキ取りも盛んに行われ、質が良く貴重な収入源になったという。水没地域ではなかったが、不便な立地のため立ち退きの対象となった。集落跡には解村記念碑があるという。以下は集落にあった家。
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屋号 |
姓 |
備考 |
| 1 |
サカグチ |
北坂 |
川沿いの低地。水没 |
| 2 |
ヤマカ |
山中 |
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| 3 |
ニシ |
山本 |
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| 4 |
アジチ |
山上 |
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| 5 |
ヤーマ |
山崎 |
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| 6 |
アラインベ |
小林 |
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| 7 |
ターカ |
北坂 |
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| 8 |
オキタ |
山口 |
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| 9 |
ナカダ |
山中 |
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| 10 |
キタヤマ |
山口 |
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| 11 |
キタジマ |
坂上 |
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| 12 |
ヤマギシ |
山上 |
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| 13 |
キタイガチ |
山本 |
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| 14 |
カチバ |
山口 |
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| 15 |
ウラ |
坂上 |
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| 16 |
ハバ |
北林 |
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| 17 |
マタバ |
村林 |
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| 18 |
オヤ |
坂上 |
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なお大字小谷は近世の婦負郡楡原（にれはら）郷の小谷村。明治22年仁歩村（のち八尾町）の大字となる。慶応4年10戸64人、昭和5年17戸115人（角川）。
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