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◆落水(おちりみず



※ この地図は、大日本帝国陸地測量部発行の1/50,000地形図「糸魚川」(大正3.5)を使用したものである

在:糸魚川市青海(おうみ)
地形図:糸魚川/糸魚川
形態:?
標高:約30m?
訪問:2023年5月

 

 大字青海の北西部、日本海に面した斜面にある。
 旧版地形図には地名と建物、神社・墓地の記号が見られ、最近の地形図でも神社の記号と建物が見られる。この建物はかつてのドライブインのもので、現在は撤去されている。神社の記号付近には祠があり(写真3)、その脇の丘の上にも小祠がある(写真4)。さらに浜に降り墓地の記号付近を捜すと、それらしいものの基礎が確認できた(写真8)。またドライブイン跡から国道を挟んだ向かいには、勝山城址への登山道がある(写真9)。
 人家のよう痕跡はなく、近代以降継続的な居住のある地であったかは不明。
 なお当地はかつての北陸道の難所である親不知(おやしらず)・子不知(こしらず)の東の終点に当たる。

 資料『青海 その生活と発展』によると、後方の勝山(かつやま=山の名)にはかつて落水城(墜水城)(のち勝山城と改称)があったとのこと。北陸道を見下ろす山上の要害で、戦国時代は越後・越中国境の重要な城であった。
 先述の祠は不動堂。落水の滝の上にあり、かつての北陸道を10数m下に見る台地であるため、重要な番所であったと推測している。
 また丘の上の小祠は、勝山城の鎮守、あるいは謙信さんの軍神(いくさがみ)と伝承されているという。
 さらに浜で見られた礎石は三界万霊供養塔のもので、まだ残っていた当時の写真も掲載されている。天保3(1832)年に建てられ、交通禍に遭った人々の霊を弔っていたという。

 


写真1 ドライブイン跡


写真2 鳥居

写真3 不動堂

写真4 小祠

写真5 平坦地

写真6 海を望む。海岸はかつての北陸道

写真7 落水の滝

写真8 供養塔の基礎

写真9 勝山城址登り口

 

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