◆いるま（いるま） 所在：奥多摩町川野（かわの） 地形図：奥多摩湖／五日市 形態：川沿いに家屋が集まる 離村の背景：ダム建設 標高：約480m（水面は約520m） 訪問：2023年3月   　現在の大字川野の中部北寄り、多摩（たま）川左岸にある。南の対岸。小河内（おごうち）ダムの建設により全戸転出し、現在はその人造湖（奥多摩湖）に水没。 　小河内村成立（明治22年）の前は旧河内村に属していたが、現在の大字では河内ではなく川野の領域となっているよう。 　町誌歴史編の絵地図によると、往時の家々は以下のとおり（概ね町誌民俗編掲載順）。（　）内は屋号。「／」の右側は、民俗編での表記（表記が同じもの、あるいは同一の世帯であるか確証がないものは省略）。 大久保・山下（寺下）・河村（―／寺下）・岩井（岩井工場）・沢本（チヨツト一杯／いるま）〔計5戸〕 ※　ほか木下（木下製材）が記されているが、すそおりの絵地図にも記されていること、民俗編でもすそおりとなっていることにより、すそおりに含めた 　なお南とは、多摩川を挟んで2本の吊り橋（下流側の南橋・上流側の無名橋）で接続している。 　町誌の大字小字一覧には河内の小字に「入間」が見られ、当地を指すものと思われる。

（写真1　ダム堰堤）

写真2　集落方面を望む