◆本山(ほんざん)
所在:日光市足尾町本山(あしおまち―) 渡良瀬(わたらせ)川の支流、出川(でがわ)に沿う。足尾銅山の本山坑跡・旧製錬所がある地域。古い地図では、地区の入口から左岸沿い約1.5kmにわたって建物が密集している。右岸には坑口と9軒の建物が見られる。また鉄道(旧国鉄足尾線・現わたらせ渓谷鐵道)が地区の入口まで延びており、足尾本山という駅もあった(現在の終点は間藤(まとう))。ただし、間藤から先は貨物専用の路線だったよう。 最近の地図でも、右岸には本山坑跡付近に4軒の建物、左岸には広い荒地や神社も見られ、地区の入口付近には「旧製錬所」と明記された建物がある。 左岸の荒地に行ってみると、多くの敷地が段々になって残っていた。うちひとつは公衆浴場と見られ、大きな浴槽のようなものが草に埋もれていた(写真3)。さらに沢に沿って道を進むと、倒潰家屋が残る(写真4)。朽ちかけた木橋(写真5)で沢を渡り、さらに進むと石段と灯籠がある(写真6)。登った先はグラウンドのような場所で、地均しのローラーが残されていた。左側の斜面には道が続いており、途中で不明瞭になるがここを登りつめると神社がある(写真7)。 足尾町本山1番地は旧精錬所。2番地は旧住宅地にあたる。 足尾銅山は1973年に閉山。しばらく製錬事業は続いたが現在は休止状態。 2019年再訪。前回は探索しなかった街区の西側にも足を延ばしたが、特に目立った遺構は見られず。神社は健在だが、グラウンドに通じる道の木橋は既に落ちて久しいよう。
昭和五十二年三月 日光市教育委員会 ※ 表記ママ |
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写真9 街区入口(写真3と同じ場所) |
写真10 何かの施設跡 |
写真11 旧精錬所と渡良瀬川(以下2019年撮影) |
写真12 病院跡? |
写真13 アパート跡の登り口 |
写真14 アパート跡(左)と電車修繕場(右) |
写真15 橋と対岸の風景。対岸には本山坑があり、詰所・浴場・音楽堂などがあった |
写真16 街区入口(写真9と同じ場所) |
写真17 敷地入口の橋 |
写真18 同 |
写真19 浴槽(職員家族浴場) |
写真20 同 |
写真21 敷地入口(橋が落ちている) |
写真22 遺構 |
写真23 倒潰家屋(写真4と同じもの) |
写真24 住宅群跡地の風景 |
写真25 水道設備 |
写真26 建物跡 |
写真27 電柱 |
写真28 便所跡 |
写真29 何かの遺構 |
写真30 道 |
写真31 住宅跡 |
写真32 道と石垣 |
写真33 住宅跡の遺構 |
写真34 鳥居 |
写真35 灯籠と石段(写真6と同じ場所) |
写真36 碑。「敬神愛國」とある |
写真37 灯籠 |
写真38 グラウンド |
写真39 整地ローラー |
写真40 灯籠 |
写真41 社殿建築献金之碑 |
写真42 参道の石段。左上は「奉納 山神社」とある |
写真43 神社。拝殿(写真7と同じ) |
写真44 同。本殿 |