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◆光(ひかり)
(高松(たかまつ)開拓)

所在:鹿嶋市光
地形図:常陸鹿島/潮来
形態:平坦地に家屋が集まる
離村の背景:地域開発
標高:数m
訪問:(2018年3月)

 

 市の南部にある。東は国末浜泉川浜、西は国末(くにすえ)・粟生(あおう)に接した地域。
 鹿島町史によると、もとは軍用地で神之池海軍航空隊の一部。戦後の緊急開拓用地として、その跡地に昭和21年から入植が行われたという。甘藷が主な収入源となり、ほか大麦・小麦などが栽培の中心となっていた。昭和30年代、県内5地区に防衛施設造成の計画が持ち上がり、当地を含んだ一帯には海軍航空隊の名残である滑走路を利用した飛行場と対潜水艦哨戒基地の建設が計画された。しかしこれは住民の反対運動により、昭和33年2月、防衛庁より計画の断念が公表された。
 鹿島町史および神栖町史によると、鹿島臨海工業地帯の開発に伴い全戸が移転対象となり移転したとのこと。開発は昭和30年代半ばから始まり、用地買収は昭和39年2月開始。同59年の開発組合解散をもって鹿島開発は終結した。鹿島町史掲載の「移転前の光集落配置図」によると、家々は以下のとおり。

板倉・方喰・加藤・片寄・小沼・後藤・植田・藤田・大鷲・辻・辻・植田・小林・佐々木・中村・小林・下村・堀口・飯田・内田・中山・植田・生板・村井・植田・大鷲・石川・竹松・橋本・石毛・長谷川・松坂・細田・野口・山本・喬木・野口・加藤・水野・宮崎・段木・郡司・大野・鈴木・金島・橋本・山辺・小松崎・金島・水野・岡野・飯塚・橋本・篠崎・荒原・小関・青野・梶田・石毛・人見・沼田・斎藤(計62戸)

 ほか無記名の世帯が1戸分と、開拓農協事務所・揚水場・共同墓地が記されている。主な移転先は、市内平井(ひらい)の平井丘、市内旭ヶ丘(あさひがおか)、潮来市の延方(のぶかた)干拓。
 また「角川」によると、大字としての光は昭和33年に成立。もとは泉川・国末・粟生の一部。昭和48年国末・粟生の一部を編入。昭和55年4戸9人。

 存在を事後に知ったため未確認となってしまったが(ただし地内の県道239号は通過している)、現在は大半が製鉄企業の用地となり、一部が緑地などとなっている

 

 

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