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◆上野(うわの)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「相馬中村」(昭和22.11)を使用したものである

所在:南相馬市鹿島区上栃窪(かしまくかみとちくぼ)
地形図:磐城草野/相馬中村
形態:尾根上の一軒家?
標高:約380m
訪問:2023年5月

 

 大字上栃窪の南部、橲原との境界の尾根上にある。
 訪問は林道植の畑線が工事中であったため、上萱を経由する林道不動滝線を利用。
 屋敷跡は林道植の畑線のすぐそばにあったと思われるが、痕跡らしいものは見られなかった。直線距離で東に900m強の林道沿いには神社の記号が見られるが、これは「助けの観音」(後述)。
 「角川」の小字一覧には上栃窪村に「上野」があり「ウワノ」のルビが振られ、見出しの読みはこれに拠った。

 相馬市史によると、当地上野は奥州浜街道と奥州街道を結ぶ道(通称「塩の道」)に面しており、阿武隈山地を越え塩や魚を内陸に運ぶ道として、経済的にも重要な役割を果たしていたという。この道は地域ごとに細分され名前が付けられているが、上栃窪から八木沢までを上野道と呼び、略図でも上野道の道中に「上野」が見られる。また途中の助(たすけ)と呼ばれるところに観音堂があり、そこに茶店が出されていたこともあるという。
 同書では「上野道」をもって「上野(うえかや)道」と訓ませている。「上(うえ)ヶ野(や)」とも解釈できなくはないが、実情は不明。

 


写真 屋敷跡?

 

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