◆平田(へいだ)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「大葛」(昭和29.7)を使用したものである
所在:北秋田市森吉(もりよし)
地形図:太平湖/大葛
異読み:へだ・へんだ(新旧地形図)
形態:川沿いに家屋が集まる
標高:約290m(水面は約150m)
離村の背景:ダム建設
訪問:2016年5月
大字森吉の中部北寄り、小又(こまた)川(阿仁(あに)川支流)沿いにある。
資料『森吉山ダムのふるさと』『ダムに沈む「むら」』および『秋田・消えた村の記録』によると、平成3年から5年にかけ森吉山ダム建設により3戸(川口2・大丸1の各家)が離村したとのこと。
『阿仁合町郷土誌』によると、村の始まりは享保元(1716)年。森吉の支村。「平太」での表記となっている。
当地はダム湖よりも上流にあるため水没を免れている。森吉山ダムにより離村した集落では最上流に立地。現在は宅地の痕跡も分からないほど整備されている。集落内には集落の絵地図の碑(写真5)があり、往時の家々の分布の様子が窺える。また向様田付近にある十四合同神社にはダム建設に伴い離村した各集落の石仏・石塔類や祠が集められおり、ここには「平田」と刻まれた祠が1つ置かれている(写真6)。
なお旧版地形図では「へだ」、最近の地形図には「平」に「へん」のルビが振られており、「へんだ」「へだ」の読みも存在しているよう。当サイトでは橋梁(平田橋)の読みや各資料を参考に「へいだ」の見出しとした。
|