◆湯の沢(ゆのさわ)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「函館」(昭和29.9)を使用したものである
所在:北斗市湯の沢 地形図:茂辺地/函館
異表記:湯ノ沢 盤の沢(ばんのさわ)(居住区の総称)
形態:川沿いに家屋が散在する 標高:約40m(湯の沢橋付近)
訪問:2014年5月
町の南部、茂辺地(もへじ)川および支流の湯の沢川沿いにある。
町史には当地の記載はなく、また「角川」にも入植の記述はないが、昭和30年の世帯数46のうち30世帯が農業に従事していたとのこと。昭和45年5戸22人、同49年1戸2人、同50年無住地となる。当地は古くから冷泉で知られ、昭和50年からは集水場所にタンクを設置し、自由に汲み取れるようにしている。字湯の沢は昭和4年からの行政字で、もとは茂別村大字茂辺地(もへじ)村の一部。
字の範囲は広いが、訪問は茂辺地川沿いで湯の沢橋以北。このうち「戸田(とった)」では字湯の沢および茂辺地市の渡(―いちのわたり)に亘る農地、「マナゴ」では屋敷跡と思われる平地と農地跡、「二股」では農地跡と思われる広い平坦地が見られた。なお茂辺地川沿いにある「湯の沢水辺公園キャンプ場」(写真10)は、字湯の沢ではなく字茂辺地市の渡の所属。また字名の由来と思われる湯の沢川周辺は未訪問だが、この流域にも人家が点在していたのだろうか。
※追記
HEYANEKO氏からの情報によると、「戸田」付近には学校(盤の沢小学校〔昭和40年閉校〕)があったとのこと。また地区の呼称については「盤の沢」が一般に使われていたよう(ただしここでは字名を優先した)。
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