田中商店























 古来より熊野本宮、熊野新宮速玉大社、熊野那智大社の熊野三山は、「日本第一の霊験所」として皇族や貴族の信仰と参詣を促し、後の「蟻の熊野詣で」といわれるまでの賑わいを見せました。
 一方、奈良の大峰山は山岳宗教の対象として修験の本山とされ多くの信仰を集め、今も大峰山〜本宮〜那智山へ続く非常に厳しい山道は多くの修験者の修行の場となっております。
 修験者は、ひとたび入山すると何日間も下界と離れ修行を行い山々を駆けます。ときには、数日間、水も飲めないような厳しい修行が続きます。そのような修験者が行を終え下山したときに心身の疲れを癒してくれたのが、熊野に点在する温泉と薬草風呂であったといわれております。
 熊野は、現在、交通の便が悪い事が幸いして豊富な大自然が残っております。そこに住む人々の生活は厳しいものがありますが、素朴な生活が都会の人々がみるとうらやましい面もたくさんあると思います。平成16年7月1日、高野山、大峰山と熊野地方は、信仰の地域として世界遺産に登録されることが決まりました。
 神秘を秘めた熊野を一度は体験ください。