家向かいの山々にも椎の花が落ちて新緑がまぶしくなってきた。それを遠目で眺めながら、その目線をゆっくり上げていくと、真っ青で吸い込まれるような青空が紺碧を呈していた。
「…そろそろ、復活してみるか…」
その痩せた身体で胸一杯に深呼吸をし、肩を揺すり上げ、ガクッと落として力を抜いてみる。すると、今見ていた山々もそう言う風に見えたのか、初夏の風が椎の木の青葉を揺るがしては止まっていた。
「そろそろ復活しませんか?連休は釣り三昧でしたか?」
と、東大阪の石黒先輩より私を気遣ったメールをいただいた。
「日記まだ〜?楽しみにしてるんだけど…」
と、今回のことでいろいろ相談にのっていただいた方からもメールが届き、
「すみません。もうすぐ、自分の部屋からネット接続できるようになりますので」
と、早急にインフラ整備を進行させていることを伝えると
「はよーせんかい說!」
と、横山やすし並の叱責メールが届いた。
 3月31日より、日記をアップしなくなってから、実にいろいろな出来事があった。私現在42才、人生も折り返し地点を曲がったあたりだが、心機一転して、ある電気工事会社に勤務する事にした。電気工事会社といっても、その中の「土木工事班」に属し、今までの22年間培ってきたノウハウをここで精一杯出させてもらうことにしたのである。私はその会社の「T主任」の部下となり、会社を育ててみようと決意したわけである。なぜ、この会社に転勤したかと聞かれても、話せば非常に長い話になるのでここでは割愛させていただく。ただ、大まかにいえば、20年後の自分を想像したとき、そこにはもう自分という物は存在しないかも知れないと感じたからである。会社を辞めたとき、それはそれは大きな物を失ってしまったが、それよりももっともっと大きな危機が降りかかって来るのが目に見えてわかってしまったからだ。
 さて、こんな情けない話よりも今日の本題に入ろうとしよう。実は昨日、お休みをいただいていて、事務所にあるネット回線を自分の部屋に引き込み、パソコンも自分の部屋に大移動させたのである。ついでにこの家の中で、どの部屋にでもインターネットが出来るよう、天井裏を走り回り、「ネズミホイホイ」に引っかかった哀れな白骨体を横目で見ながら他の部屋のLAN回線も下ごしらえしておいた。途中、右人差し指の爪の中に木のトゲが刺さって、非常な激痛が走る殮。そのトゲを取り除こうと試みるが、肉と爪の間に入ったトゲが途中で折れ、そのまま爪の中に残ってしまった。仕方がないので激痛に耐えながらそのまま作業を続行する。夕方、ようやくネット接続が出来るようになり、パソコンの調子を見るべく、映画璉「失楽園」を流してみる。まぁ、取り分け不調は見られず、うまく接続出来ておるようだ。ただ、つけた映画が「璉失楽園」だったため、2時間ほどジーっと見入ってしまい、夕食の時間を忘れてしまった。

 この一ヶ月と20日余りの間にいろいろとお声掛けくださった方々、本当にありがとうございました。また、落ち込んでしまった私に救いの手をさしのべてくださった方にも心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

まだまだ書かなければならないことが山ほどあるのだが、今日はこの辺でペンを置くこととしよう。
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