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 昨日の怪我の腫れが思惑引かない。その昔、田辺の中華料理屋で食べた"豚足"を思い出すほど腫れ上がっている。痛みはあまり感じないのだが、履き物が着用出来ないため、指先が強烈に冷えて霜焼けになりそうだ。移動するにも、片足を上げて「ピョンピョン」と飛び跳ねて歩かねばならず、思いっきり不格好だ。それに体力も消耗するので、再度名医「浜口医院」の戸を叩き、松葉杖を貸してもらう。生まれて初めてこれを使うのであるが、これほど便利がよく、驚くほど行動しやすいので感心する。一番最初に作った人をほめて上げたいくらいだ。これにより、片足と言いながら行動範囲が一挙に広がり、現場でもいろいろと小間使いができそうだ。と言うわけで、現場へ戻ってみたものの、日頃から口酸っぱく「怪我には注意せよ」と言いながら自分で怪我をしている私は従業員からは全く相手にされず、松葉杖でただただ立っているだけで、時折その杖であーだこーだと指示するが、全く無視状態…。仕方がないのでトボトボと仮事務所に入り、書類を整理しながらストーブの番をする。それでも出来るだけの作業をしようと、カメラを首にかけ、黒板を左手の指で挟みながらヘッコヘッコと松葉杖で現場を右往左往し、現場状況を撮影して回る。そのときも「松葉杖とはこれほどにまで便利がいいものか」とツクヅク感心し、移動するのがうれしくてたまらなくなる。そして夕方になってくると日頃使わない腹筋等が痛くなってきて、これもいい運動かもしれぬと再度松葉杖のありがたさをかみしめる。
 夜、ハルが6年生の時に少女バレーボールでお世話になった会長さんからお見舞いの電話があった。「また遊びに行きます。きっと行きます」と言いながら、なかなか行っていない。今度こそ時間あれば挨拶にいこう。
 明日は別の現場での作業、こことは2日間のお別れだ。正直、この寒さから解放されると思うと、チョッピリうれしい。
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